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研究者と芸術家
2020/10/01(Thu)
 先日、興味深い記事を見かけた。
谷川九段のエッセイ(日経新聞)である。

「 将棋の棋士は、
 勝負師と研究者と芸術家の顔を持つべきで、
 普段は、将棋の真理を追究し、
 対局の準備も綿密に行う。
 対局の序中盤は、
 将棋の無限の可能性を追い、
 新しい世界を築く芸術家となる。
 そして終盤は、
 勝利を求める勝負師に徹する。
 この3つの顔を自然に切り替えられるのが、
 理想の棋士像である。」

 きっと、どんな仕事にも多面性があって、
イチゴ農家もその点は同じだと感じる。
イチゴの生理は、学術的に解明されていない
部分が多く、今年の花芽分化の予想も含めて、
研究の余地は大きい。
一方で、イチゴの生命力は神秘であり、
旺盛なところがあるので、
生産者の技術力以上の芸術的な果実を
勝手に実現してくれることもよくある。
また、消費者の求めるものを提供するために、
生産者には、経営者としての顔も
必要であろう。

 将棋界では、AIが進み、
対局の中盤までの戦術の選択肢は狭まり、
終盤勝負の展開になっているそうだ。
一方で、イチゴの生育については、
自然環境が同じという条件が2度ないので
データの蓄積が難しい側面がある。
それがもどかしいと感じることもあるが、
自由度というか裁量の余地が
大きいという点は、
シアワセと考えるべきなのかも知れない。

(実務と直観と by 農園主)

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