本気のことば
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2018/11/30(Fri)
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これまで県内外の様々ないちご生産者の
圃場に何度も訪問させてもらった。 どれだけ勉強になったか計り知れない。 恩返しは、いつかしなければと思っている。 先日、君津農業事務所(普及センター)から、 「県内の団体視察を受け入れて いただけないでしょうか。」 という話をもらった。 ― はい。 と即答すべきところだったが、 「テーマは“新規就農者の成功事例”です。」 という。 さすがにそれはお断りし、 “新規就農で無事に7年目を 迎えているいちご農園” という条件であれば、 と投げ返しての受け入れとなった。 千葉県印旛地区の20名ほどの若者が バスでやって来た。 作っている作目は露地野菜、コメ、イチゴ 様々である。 しかし、販売の難しさは共通した課題である。 この方法に正解がないことは、 世の中の会社人ならみんな痛いほど 知っているが、農家はなぜか知らない。 レストランなどへの小口の直接販売は 面倒だとして敬遠し、 手数料を払い、あるいは大変安価に 直売所や市場で売り、 「安くて困る」と言う。。。 いつ、どこから大口の取引がやってくるのか。 小さな取引の積み重ねが、評価されて初めて、 徐々に取引量が増えていく。 それが王道かと。 小口取引から逃げる営農に将来はない、 と申し上げた。 (伝わっていると嬉しいのだが by 農園主) |
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三度の食事のこと
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2018/11/28(Wed)
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食べることは、人生の楽しみだから、
美味しいものへの執着心は人並みにある。 最近読んだ本によると、 ヒトは2度風味を感じることのできる 唯一の動物なのだそうだ。 口に入れた瞬間の舌の味覚と香りでまず味わい、 そして、咀嚼しながら呼吸をすることで、 鼻に香りを再び送り込み、風味を最大限に 感じることができるという。 そういう感覚を意識して食べてみると、 なるほど、 一段と食味を繊細に楽しむことができる。 (ゆっくりと呼吸をして by 農園主) |
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まだ~?
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2018/11/25(Sun)
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地元の方からお電話をいただいた。
「いちごちゃんは、お元気ですか? 孫たちが、もうね、待ちきれなくて。。。」 ―ありがとうございます。 実が赤くなったら、お電話しますね。 スーパーでは、いちごが店頭に 並び始めたので、お子さんたちは、 すっかり盛り上がっている様子。 この時期に出荷されるいちごは、 夏場に夜冷処理を施し、 花芽分化を早めたものである。 当園のいちごは、自然のままに 育っているので、12月下旬ころから 赤くなり始める。 もうしばらくのご辛抱。 待ってくれている方々の声が届く度に、 とても励みになる。 (だから明日も頑張れる by 農園主) |
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それぞれのスタイルで
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2018/11/24(Sat)
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「人はどんなものにも慣れていく。
だから、モノより、経験の方が幸せの “持続時感”が長いことが知られている。 しかし、モノにお金を使ってしまいがち なのは、モノが人と比べやすく、 経験は人と比べにくいという 理由があるからだ。」 ( 「ぼくたちにもうモノは必要ない。」 佐々木典士 著 ) ブランド物を選好する心理であろう。 しかし、「モノ消費」から「コト消費」への 移行が進んでいると言われ、 体験型のアトラクションには 出費をしてもいいという。 いちご狩り体験もそのひとつになる。 特に“味覚や嗅覚”と“記憶”の 関連付けは強いことが分かっているので、 ご家族や友人といちごハウスで 共有した経験は、とても印象的な 思い出になる条件がそろっている。 だから我々生産者は、それぞれの 農園の特徴を最大限に生かして、 その舞台演出に努めなければいけない と思う。 ともすれば、風味とともにマイナスの 印象をも大きく与えかねないことを 肝に銘じて。 (正解はひとつではないはず by 農園主) |
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大きな月
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2018/11/23(Fri)
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イチゴの手入れをしている。
株の姿形を整えることが この時期の大事な作業になる。 古葉を取り、脇芽を取り、ランナーを取る。 余計なものを取り除くことで、形を整える。 生育が順調であれば、 それぞれが旺盛なので 必然的に仕事量は多くなる。 おかげ様で、気が付けば外は真っ暗だ。 ![]() (冷えてきた by 農園主) |
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産業革命以前の?生活
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2018/11/21(Wed)
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先日、東京神谷町にある
印刷会社に立ち寄った。 “コンフィチュール”の商品化に向けた 準備を相談するためである。 当店は、嫁さんがネットで見つけたところで、 注文も全てネットを通じてできるのだが、 使う紙質などは、さすがに直に 確認しておきたかった。 窓口の若い担当者は、大変業務に 精通されていて、話が早く、ストレスなし。 ちなみにこの会社は全国に4店舗しかなく、 ネットツールで十分営業していけるという。 こういう情報ツールの社会的な浸透は、 首都圏に一極集中することなく、 どこでも仕事ができるということであり、 仕事場と生活の場が接近するという効果を 生み出しているはずだ。 これは豊さのひとつだと思うのだが、 なぜか、そういう声はまだまだ聞かれない。 「せっかくそんな豊かな生活が できる条件がととのったというのに、 どうして多くの日本人は、いまだに 高度経済成長期からバブル期にかけての 企業社会が築いた特殊な価値観に縛られて、 不自由な人生を送ろうとするのだろう。 まだ、そうした時代の変化に、 気づいてさえいない人が多いようだ。」 (エッセイスト 玉村豊男氏) (発想の転換へ by 農園主) |
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花道へ
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2018/11/20(Tue)
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![]() ベンチに座って静かに眺める。 ハウス内の通路では、 イチゴの花びらが散り始めた。 通年でとても好きな光景である。 これまでの育苗の成果が 青い実として結実し、そして、 いよいよこれから始まるという 予感に溢れている。 (ダイナミックである by 農園主) |
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「道」
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2018/11/16(Fri)
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![]() 東京新国立美術館の“東山魁夷”展。 大変見応えがあった。 初期の名作「残照」は、 君津、鹿野山からの景色を ヒントにしたもの。 彼が画家として開眼したと言われる 作品である。 是非、農園にお越しの際は、 九十九谷公園 にお寄りいただくと、 ちょっとした感動があると思う。 そして、代表作「道」。 一本の道が続く。 夏の早朝、青森県の何気ない風景だが、 人々を魅了する。 構図を練っている時に画家本人は、 自問自答を繰り返していたそうである。 「道だけで、絵画として成立するのだろうか」 行きついたところは、 ―純粋であれ。 (唐招提寺の襖絵も圧巻だ by 農園主) |
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ヌーボー祭り
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2018/11/15(Thu)
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今年のボジョレー・ヌーボーが
解禁だそうだが、 山梨のヌーボーはすでに解禁。 国産もなかなかのものである。 先日は「ダイヤモンド酒造」の新作に 出会うことができた。 甘い香りにまずびっくりし、 芳醇なキリリとした飲み口にまた 驚かされる。このギャップは何っ? なんとデラウェアで作った白なのである。 少し、発酵泡も感じられるので、 爽やかな辛口に仕上がっている。 食事との相性はとてもいい。 ![]() イタリア料理店「ペルポンテ」では、 今年の新作が多数楽しめる。 レアものもあるので、是非、シェフに お尋ねすることをお勧めしたい。 (美酒との出会いのために by 農園主) |
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花の色
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2018/11/14(Wed)
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晩生の“やよいひめ”が開花し、
4品種全ての花が咲いた。 ミツバチたちは大忙しであり、 そういう姿を見ると、 健気で美しい。 ![]() ちなみに、ミツバチは我々には 見えない紫外線の色も識別できる。 そういう世界では、イチゴの白い花は、 水色に見えているのだそうだ。 どんな景色だろうか。 想像するだけでワクワクする。 (異次元みたい by 農園主) |
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生きるということ
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2018/11/08(Thu)
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ちょっと難しそうなテーマであるが、
日野原重明氏は、 その著書(「生きていくあなたへ」)で 「命というのは、 君たちが使える時間の中にあるんだよ。」 とても簡単に教えてくれる。 確かに時間は誰にでも平等に付与されていて どう使うかは全て自分の意志で決められる。 しかし、同氏はそこからが厳しい。 「子どものうちは、与えらえた時間を 全部自分のために使いなさい。だけれども、 君達が大きくなったら、その時間を ほかの人のため、社会のために 使わないといけない。 そう気づく時が必ず来るよ。 だから、大きくなって大人になったら、 君達の時間をできるだけまわりの人のために 使ってくださいね。」 京都で医者として働く友人と 先日会う機会があった。 文字通り寝食を忘れて医療に励む人である。 看護師をしていた奥さんとも 古くからの友人だが、彼女は、 体を心配してハラハラしている。 しかし、「患者さんが求めているから」と 涼しい顔なのである。 格好良すぎるが、そういう“大人”もいる。 自分もそろそろ仲間入りを?と 思うのであるが、、、。 (容易ではない by 農園主) |
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コンフィチュール、って その3
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2018/11/06(Tue)
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ペルポンテの今野シェフから
メールをいただいたので、ご紹介。 「今回のコンフィチュールは、 全くゼロの状態からのスタートでした。 試行錯誤という簡単なものではなく、 経験、知恵、アドバイス、 ポレポレ農園さんとのやり取り、 トライアンドエラーを繰り返し 半年近く考えて、 出来上がった商品になりました。 本当に美味しいものとは何かを 考えるいい機会になりました! 日々勉強と努力、毎日楽しみながら 料理に触れ合える事が何よりも幸せです。 こんな機会を下さりありがとうございます!」 食材探しには、いつも生産者と直接対話を することから始めている今野シェフ。 つい先日も、長野県で“幻の豚”を 育てる生産者を訪問し、 食材を譲ってもらったそうである。 扱うレストランは数軒しかないという代物。 もちろん、甲州ワインの レアな新作も仕入れたそうだ。 (今週末でかけよ by 農園主) |
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ミツバチの登場
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2018/11/03(Sat)
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今年もミツバチの巣箱を
半年間お借りする。 彼女たち(働きバチはすべてメス)の 協力なくしてイチゴは結実しないので、 とても大事なパートナーである。 養蜂屋さんのお話しでは、 今年はミツバチにつくダニが 多く発生して苦労されたそうである。 ミツバチが幼虫の時に寄生すると、 羽が奇形になり、巣が全滅してしまう こともあるそうだ。 イチゴの葉にも特有のハダニがついて 困る。 株を委縮させ、食味は残念なものと なってしまう。 大敵のひとつである。 生態系は、人間の都合通りには ならないもの。 (当たり前のことか by 農園主) |
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白い花
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2018/11/02(Fri)
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![]() 花がちらほらと咲き始めた。 “紅ほっぺ”がいつも通り先行している。 昨年よりも3日ほど早いペースである。 果房は太く逞しいのが出てきているので、 きっと期待通りの果実が生るはず。 ここから、少し肥料構成を変えていく。 開花から結実までは、 養分を強く求める時期になるので。 (本調子へ by 農園主) |
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