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夏の勉強会
2018/07/31(Tue)
 君津いちご部会の勉強会があり、
千葉県の研究センターから先生方に
ご参加いただいた。
そこで、興味深いお話をうかがった。

 トマトの研究が長いという先生が、
“かなみひめ”の現状を聞いて、

「トマトは、種苗会社が
すべての品種を決めています。
繁殖は種子でしかできなく、
その種子を保存しているのが、
種苗会社だからです。
イチゴのように自家苗の可能性が
ないのです。」

― えっ? ということは、
品種の選択権を生産者は完全に
奪われているということですか?

「もちろん、現場の意見は
拾っていると聞いていますが、
“作りやすさ”に流れやすいことは
否定できないでしょうね。」

―消費者が美味しいと思うかどうかが
すべてに優先するのだと思うのですが。

「品種改良の難しさは、例えば、
病気に強いものを目指すと食味は落ちます。
これは、様々な作目に共通する傾向です。」

― 農家が作りやすいもの、
つまり、我々が楽をしようと思うと
残念な結果になるということなのですね。。。

 自然の摂理は、とても上手く帳尻が
合うようになっているようである。

(少しほっとする事実でもある by 農園主)


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自家苗への挑戦 (かなみひめの危機から)
2018/07/30(Mon)
~ その2 栽培技術について

 “かなみひめ” が2年後には
作れなくなるかも知れないことがわかり、
ジャットの大谷さんに相談をした。
肥料メーカーの人である。
不器用なくらいに真面目なので、
信頼している。
「親苗の自家苗ですか。。。
茨城にいい苗を作る方がおられます。」

 早速、訪問させていただいた。
茨城県潮来市、ご夫婦2人で営農されている。
出荷を専門とし、名人と誉れ高い。
栽培品種は主に“紅ほっぺ”。
かなみひめは作られたことはないが、
紅ほっぺの親苗は100%自家苗で、
タンソ病を出した記憶はないとのこと。

 単刀直入にお聞きした。
― 自家苗を作る上で、病気を出さないために
注意すべきことは何ですか?

「人任せにすることがいけない。
自分で株を選抜していけば、
きっと3年後にはいい苗ができる。」

 細かい技術指導もいただいた。
定植後に出現するランナーを使って、
挿し苗をし、越冬させて親苗に育てていく。

 どこまでやれるか、不安はとても大きいが、
それでも、挑戦してみたいと
今はそう考えている。

 柔道家の古賀稔彦氏が言っていた。
「何ごともうまくいかないことが普通で、
挑戦とは、新しい自分に出会うことである。」

(さぁ、次へ by 農園主)


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ひょっこりヤギ?
2018/07/29(Sun)
【写真】台風の雨風から避難したアランとポールが小屋の中から顔をのぞかせているところ
 
 台風は、君津を無事に通り過ぎた。
昨日は、小屋の雨よけシートから
不安げに“ひょっこり”と
並んで顔を出していた2頭。

 今日は一気に気温が上がり、
暑くなった。
アラン・フィールドの上空は、
青空と大きな雲。
アランとポールは、昨日の分を
取り返すかのようにせっせと
草を摘まんでいた。

【写真】台風一過の青空の下のアランフィールドの様子

(日常である by 農園主)


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雨音とサクラ
2018/07/28(Sat)
 昨日のうちにハウスの上に登って、
台風対策をした。
できることは限られているが、
それでも準備はしておく。
いつもとは違う台風の進路に
少々不安である。
ただ無事に過ぎ去ってほしい。
それが全国の農家の願いである。

 今日は大人しく自宅待機。
時間ができ、気を紛らわすためもあって
昼から気になっていたDVDを観た。
「100円の恋」。
先日、カンヌで受賞した「万引き家族」で
女優安藤サクラの泣きシーン
「なんでしょうね。」にしびれてから、
彼女の他の作品を見てみたくなった。

 いずれも決して明るくない映画で、
単純明快な活劇ものが好みの自分は、
後味がいいものではない。
それでも、今回も彼女にハマってしまった。
「一度でいいから。」
またもや、泣きシーンに。

(台風の雨音がする by 農園主)

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ヒョロヒョロからのスタート
2018/07/27(Fri)
【写真】真上から見た紅ほっぺの子苗の様子

 “紅ほっぺ”の親苗を切り離し、
すべての品種が揃った。
長男の太郎苗は、大きいが、
次郎苗、三郎苗になるにつれ、
段々と小さい苗になる。
大小バラバラなのは、採苗時期の
違いによるもので、今の段階では、
大きな差となって見える。
しかし、2か月後の定植までには、
葉かきを繰り返す間に、
すべての背丈が揃っていく。
同時にクラウン(根元)も
ガッシリとした苗になる。

(筋骨隆々へ by 農園主)

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ケアレス・ミス
2018/07/26(Thu)
「うっかり。。。してしまって」
ミスは誰にでもつきものであり、
それが人間らしい一面だとも思う。

 我が家の朝は早いので、
日々のゴミ出しは、暗いうちになる。
分別したゴミを決まった曜日に
決まった場所に持っていく。
農園に向かう途中にあるので、
軽トラの荷台に乗せて持っていく。
家から200mくらいであろうか。
とても簡単なことなのだが、
なぜか、そのまま通り過ぎて、
農園に到着してしまうことがしばしばある。
二人で顔を見合わせ、あきれて、
ゴミを置きに、来た道を戻る。

なぜ、こうなってしまうの?
① 荷台にゴミ袋を乗せてしまうので、
車中では、タスク(ゴミ捨て)の存在が 
目の前から消える。
② 車に乗り込むと、その日の仕事の
打合せが自然と始まるので、
タスク(ゴミ捨て)への集中力が散漫になる。
③ そもそもそのタスク(ゴミ捨て)を
軽んじている。

 ミスの縮図だと思う。
対処法は、すぐに問題を解消すること。
気付いた時点で、“すぐに”
軽トラをUターンさせるということだと思う。

(世間に迷惑をかける前に by 農園主)

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アランとポール (毎月の大仕事編)
2018/07/25(Wed)
 爪切りを毎月する。
また、足底を平らにするために、
肉球も削る。
岩の上で生活していれば、
自然となるのだそうだが、
土と草の上では、そうもいかない。

 アランは、いつもいやがって暴れる。
束縛されることが嫌いだ。
しかし、最近は爪の伸びが遅くなって
きたので、切る時間も短くなり、
以前よりも我慢できるようになった。

 ポールは、赤ん坊のころから、
爪の生え方が丈夫ではなく、
弱々しい。実は歯並びもそうである。
ただ、嫁さんに体を抱えられると
じっとして、大人しく切られるので、
そこは助かる。

 この数年で、我ながら肉球の削り方は
上達して来たので、ポールの足の着地も
良くなってきたと思う。

【写真】甘えた表情でこちらを見つめる子ヤギのポール

(一歩一歩が気になる by 農園主)

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親離れ 2018年
2018/07/24(Tue)
 親苗を切り離し始めた。
まずは、“おいCベリー”と“やよいひめ”から。
例年、それぞれに多くの子苗(40苗程度)
を増殖させるので、この時期は多少の疲れが
見えるのだが、今年はこの暑さにも負けず、
まだまだ元気一杯、もっと子苗を増やせそうな
勢いである。

【写真】親苗プランターを片付けた後の育苗ハウスの様子

 親苗のプランターのあった場所が
ぽっかりと空く。
寂しいようだが、風通しがとてもよくなるのも
事実であり、子苗たちのこれからの環境には、
とても大事なことである。
来週以降に、根張りの様子を見ながら、
今度は、子苗を各自に独立させていく
予定である。

(汗がしたたる日々 by 農園主)

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自家苗への挑戦 (かなみひめの危機から)
2018/07/23(Mon)
 “かなみひめ”の生みの親は、
静岡県の個人の方である。
数年前に当園に来られたこともあり、
いろいろと教えていただいた経緯がある。
意欲は衰えない方であるが、さすがに
ご高齢になられており、今後のことに
ついての相談は、一番弟子である方と
ということで、ご紹介していただいた。

 静岡県掛川市で大規模に農園を運営されて
おられる大ベテランの方だ。 早速、訪問。
「“かなみひめ”はね、本音を言うと、
作るのをやめたいね。だって、大変だもの」
― 難しいってことですか
「そうだね。でも、ファンが許して
くれないから、やめられないね」
― ですよね。

 様々な“かなみひめ”の栽培あるあるで
大先輩と意気投合させていただいた。
この方は、これまでずっと親苗を
ご自分で育ててこられている。
病気にならないための施策はというと、
キリがないのだが、
「大丈夫、できますよ」
そうおっしゃっていただいた。

 兎にも角にも、
種を守ろうという方が自分以外にも
いることがわかったことは、
大きな収穫であり、大変勇気が湧いた。
次は、自家苗を育てる上での栽培技術を
もう少し調査してみようと考えている。

(本当にできるのかどうか。。。 by 農園主)

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アランとポール(猛暑編)
2018/07/22(Sun)
 夏バテ知らずの2頭である。
早朝はいつものんびりと小屋で
過ごしている。
我々が苗の水やりを終えて戻ると
7時前。そのころには草の朝露が
乾くので、仕事が始まるようだ。
日中は、小屋の日陰で涼をとりながら
アラン・フィールド内を草を探して
散策して周っている。
そして、水分と塩分の補給は忘れない。
“鉱塩”と言う動物用の塩と
ミネラルを含んだレンガ色の
固形飼料があり、それを舐めて補給する。
特にポールは、誰に教わるでもなく、
自然と舐めに小屋に帰る。
頬を紅色にしながら。
おかげで、2頭ともに毛のツヤがよく、
眩しいくらいである。
ただ、この夏はハチが多いようで、
細身のアシナガバチをよく見かける。
昨日も、うっかりとアランが刺されて、
「いててて~」と
脚をぶらぶらさせていたりする。
心配するが、30分もすると
何事もなかったように歩いているから、
感心する。 あれは、結構痛いから。

【写真】アランを先頭に小屋に戻るアランとポール

(タフガイたち by 農園主)

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これ、いいね (とろナス)
2018/07/21(Sat)
【写真】とろナス(みどりナス)のステーキ

 こぶしの大きさよりもある“みどりナス”。
これを厚切りにして焼くと、
とろナスのステーキになる。
この時期は、普通のナスなら
家庭菜園でも作れるので、
直売所でも激戦になる作目であるが、
こういう差別化は面白いと思う。
農園近所の直売所“味楽囲”で手に入る。
ショウガと醤油でいただくのが、
最近の我が家の流行りだ。

(もちろん、冷えた麦酒と by 農園主)

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採苗終了
2018/07/20(Fri)
【写真】予定していた子苗の数が揃った育苗ハウスの様子

 子苗の数が今年も無事に揃い、
関門をひとつクリアできた。
猛暑で、さすがに終盤はペースダウンして
心配したが、結果的には昨年と同じ時期に
採苗が終了した。
来週からは、親苗を切り離し、その後は、
子苗をそれぞれに独立させていく。
本圃ハウスに定植するまで、あと2か月。
まだまだ先は長い。

(暑い夏はこれからだ by 農園主)

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酷暑見舞い申し上げます
2018/07/19(Thu)
 育苗ハウスの地面には、
草が生えないように防草シートが
張ってあるのだが、毎日の灌水で
ポットのスリットからは土が水とともに
流出していくので、土が積もっていく。
まずコケが生え、やがて雑草も生えてくる。

【写真】床掃除をした育苗ハウスの様子

 掃除が必要な大きな理由は、
病気の予防のためである。
土や草には病原菌が保菌されてしまう。
本来は、いつもきれいにしておくことが
望ましいが、それは難しい。。。
そこで少しずつ時間を割いては、
コケ落としをする。
ちなみに今日の夕方5時過ぎは25℃。
意外に涼しくて、もっと仕事しようかと
思ってしまった。

(無理は禁物な暑さが続く by 農園主)

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職場見学
2018/07/18(Wed)
 甥っ子が4月に就職してお世話になっている
パン工房を訪れた。こっそりと。
決して広くはない店内に入ると
食欲をそそるパンの香りが充満している。
その奥に厨房があり、ところ狭しと
多くのスタッフが真剣な表情で仕事に励んでいる。
「こんにちは。甥っ子がお世話になってます。」
声をかけるとみんな和気あいあいと挨拶を
返してくれる。
障害のある方々を中心に20人ほどのスタッフが
おられると、店主の方から伺った。
「ここで働きたいって言ってくれる人たちが
どんどん増えてきて。だから、厨房をもっと
広げようかと思っています。」
とても優しい笑顔でそうおっしゃる。
えっ?お客様がどんどん増えたからではなくて?
と驚いてしまうが、そういうことを超越した
不思議なオーラをお持ちの方であった。

 さて、甥っ子はというと、
近所の介護施設に出張販売に出かけていた。
突然の我々の押しかけ訪問にびっくりしながらも
「今日のおすすめは、焼き立ての
“バジルピザ”です。いかがですか?」
笑顔とともに張りのある声で、
宣言通りに営業を頑張っていた。

(いいね、その調子で by 農園主)

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塵も積もれば
2018/07/17(Tue)
 西日本の大雨の被害は想像以上で、
被災者の方々にはお見舞い申し上げたい。
また、ボランティアの方々には
頭が下がる思いである。
ただ、独りよがりはいけないとも聞く。
「現地ではまずは救助活動、
次にライフラインの復旧活動、
そして復興活動になる。
前2段階は専門の人にしかできないもので、
ボランティアの力が必要とされるのは、
復興活動からになる」そうだ。
たたでさえ混乱しているであろう現場で、
人的な交通整理は大変重要なことと推察する。

 では、我々“しろうと”は
いま何をすべきか?
東日本震災の時に経験のある友人が、
教えてくれた。
当地でできるだけ消費をして
“お金を使ってくる”ことだと。
飲食店や旅館で消費することが
地域経済への即効性があり、
もしその暇がなければ、
次善策として寄付金があるそうだ。

(早速明日にでも少額ながら by 農園主) 

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ヘリが飛ぶ
2018/07/16(Mon)
【写真】青い空を飛ぶリモコンヘリ

 リモコン操作の大型ヘリコプターが
農園周辺の田んぼをブンブン飛び回る。
水稲の害虫駆除のために薬を
空中散布するものだ。
例年のことなので、アランは、
すっかり慣れっこなのか、
普通に眺めているが、ポールは2度目。
不安そうにアランの小屋にいそいそと
入っていく。

 運転操作は、相変わらず見事なものだが、
散布する田んぼの数が年々減ってきている。
なぜか?
空中散布を依頼する田んぼの持ち主は、
大方が兼業農家かご高齢の農家である。
専業農家は、必要であれば自分で
駆除をする。
時間と機械の持ち合わせがない農家が、
手数料を払って依頼をしている。
米農家の数は減り続け、専業農家に
耕作する田んぼの面積が集中していく。
そういう図式の表れということだと思う。
それがいいとか悪いとかを申し上げて
いるわけではない。

(それが現実である by 農園主)

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愛のカタチ
2018/07/15(Sun)
【写真】ランナーでつながった親苗と子苗の様子

 採苗は順調に進んでいる。
おかげ様で今のところ、猛暑にも負けず、
予定数の8割を超えて、もう一息のところ
まで揃ってきている。

 親と子苗は、ランナーでつながっており、
子苗は親から栄養補給をしてもらって育つ。
「へその緒」に例えられる所以だ。
ただ、イチゴには独特の特長がある。
子供からも親に栄養補給ができること。
体調次第で、お互いに支え合うのである。

(ちょっといい話? by 農園主)

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アランとポール (ゴシゴシ編)
2018/07/14(Sat)
 夏は、できるだけ時間を割いて、
ブラッシングをしている。
何年か前にアランの背中に500円玉くらいの
ハゲができてしまったことがある。
汗で痒くて噛んでいたせいかと思う。
それ以来、習慣になっているので、
アランにブラシ(最近はタワシがお気に入り)
を見せると近寄って来て、
ブラッシング中は、静かにおとなしく
目をつぶっている。
時々、口で「ここ、ここ、よろしく」
と合図することもある。

【写真】上り台の上でブラッシング中のアランとポール

 それをジッと見つめてきたポール。
先月までは、ブラシが怖くて見るだけで
逃げていたのに、アランの恍惚とした?表情に
興味が沸いてきたようで、
恐る恐る始めたら、すっかり気に入った様子。
しつこいくらいに、
「もっともっと」「あれ?もう終わり?」 
そんな顔をして見上げては何度もねだる。
2頭の毛並みが、暑い光に美しく映える。

【写真】ブラッシングをしてご機嫌のポール

(健康な証しである by 農園主)

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メラメラ
2018/07/13(Fri)
 暑い日が始まりそうだ。
連休は体温より暑い日が続く予報である。
熱消毒の準備が間に合った。
ハウスを閉め切って、黒マルチを張った土を
高温で消毒する。
目標は65℃。72時間。

【写真】熱消毒をするために高設ベッドに黒マルチを張った本圃ハウスの様子

 これで本圃ハウスの片付けが一段落し、
育苗に注力していく。

【写真】受付ハウスの上に色がる真っ赤な夕焼け空

(夕暮れを眺めながら by 農園主)

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快適から健康へ
2018/07/12(Thu)
 苗は、がっしりとした筋肉質な
体形、体質にすることを目標にしている。
「ひょろっとした細い苗でも、
定植後にあおれば、最終的な収量は
変わらないので帳尻は合う」とする意見は
生産者の中でも根強い。
しかし、果実の味覚という点においては、
大きな差になると考えている。
先日、訪問させていただいた茨城県の
名人と言われる方も同じことを
おっしゃっていた。

 定植までのこれから2か月間が勝負。
夏の間、手間をできるだけ
惜しまないだけでなく、
苗たちの環境がとても大事である。
風が吹けばクーラーの役割をするように
スリットが入ったポットを使うこと。
土量の多いポットで育ててあげること。
“小さな快適さ”の積み重ねが、
健康な根の生育には欠かせない。

【写真】“紅ほっぺ”の子苗

(人間と同じ by 農園主)

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暑いのだ
2018/07/11(Wed)
【写真】本圃ハウスの高設ベッドに水を張ったところ

 熱消毒を始める時期ということである。
高設ベッドの土を高熱にして、
病害虫を除去する。
毎年欠かせない仕事である。
その前にまず土に水分を含ませるのだが、
ベッドを満水にするためには、
結構な時間がかかる。
37mは2時間半、25mは1時間半。
全部で40本のベッドに次々と
農園内の蛇口とホース総出で、
2日がかりで注入していく。
昼間の時間帯は、水をはったタライに
足をつけて涼みながら。

(井戸水はホント冷たい by 農園主)

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農を考える (種の保存について)
2018/07/10(Tue)
 “かなみひめ”が存続の危機である。
大手種苗会社から親苗の生産を止める
という通告を受けて、何度か話し合いを
してきたが、その説得の甲斐なく、
来春の提供が最後になるそうである。
つまり、このままでは、
今シーズンと来シーズンは、
皆さまに楽しんでいただけるが、
その先はなくなるということである。

 皆さんの悲しむ顔が次々浮かぶ。。。
大変残念なことだが、この会社を
糾弾していても埒はあかない。
(ただ、経緯をHPあるいは、
書面にて公表してほしい旨、申し入れた。
社会的な説明責任は少なくとも果たして
いただきたい。)

 さて、当園とお客様の明るい未来のために
今後どうするか、を嫁さんと考えている。
選択肢はいくつかある。
① 代理で親苗を作れる企業はないのか。
② 自家苗として自分で作ることは可能か。
③ 代替できる品種はないのか。

 直観的にどれも簡単ではなさそうだ。
ウィルスフリー苗であることが不可欠である。
病気(タンソ病)を出していては、
本末転倒になりかねない。
しっかりと調査と研究を始めていこうと思う。

(喜んでいただけるように by 農園主)

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農を考える (本意について)
2018/07/09(Mon)
「“かなみひめ”の親苗の販売を
止めるですって?」
大手種苗会社の担当の方から
通告されて衝撃を受けた。
当社は、ウィルスフリーの親苗を
生長点からバイオ技術で育てる。
信頼してこれまで6シーズンの間、
当園はすべての親苗を購入しており、
100点満点とはいかないが、及第点の
苗を供給してもらっていると評価していた。
何よりもイチゴにとってもっとも深刻な
病気である炭疽病が出ていないのは、
当社の協力あってこそと。
そういう信頼関係があったので、
この通告には大変驚いた。
「あ、そうですか」というレベルの話では
ないので、上役からの説明を求めた。

「当社の損益分岐点はですね、
まず、コストが先行してそれから生産者が
増えれば収支は改善するのですが、
それがうまくいかなかったということです。」
―なぜ、生産者が増えなかったのですか?
「“かなみひめ”は作るのに癖がありますでしょ?」
―技術的に難しい、ということですか?
「そういう声が正直多いです。」
―食べたことはありますか?食味はどう思いますか?
「とても優れていると思います。」

 あべこべである。
美味しいものを、作るのが難しいからという理由で、
その品種の存続をやめる。
生産者ではなく、消費者が求めるものを
提供することに我々の存在意義があるのだから
それを自己否定することになる。

 確かに“かなみひめ”は病気や害虫に
とても弱く、作るのに手間がかかる。
一度作っても、止めてしまう生産者が
多いのも事実である。
しかし、当園にご来園された方なら、
よくご存じかと思うが、一度食べると
止められなくなる品種でもある。

 農業界の深刻な問題点がここにある。
“主役”が誰かを勘違いしたまま、
仕事をしている人がとても多い。
だから地盤沈下が止まらない。

 誰のためにイチゴを生産しているか?
誰のために種苗を作っているのか?
答えは簡単。
消費者の皆様が美味しいと言ってくれるから。
綺麗ごとではなく、それがすべてだと思う。

(つづく by 農園主) 

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クロちゃんです (元気いっぱい編)
2018/07/08(Sun)
 一匹になってから1週間くらいは、
不安そうにウロウロしていた。
自由奔放なトラがいなくなって、
どうしたらいいのか、という感じだろうか。
今は落ち着いて食欲も旺盛になり、
餌をねだって、上を見上げながら、
水中で手足をバタつかせる。
「ちょうだい、ちょうだい」と。

【写真】泳ぎながら顔をあげてこちらを見上げるカメのクロちゃん


 桶の水と日陰の状態を確認しながら、
クロの体調を気にしている。

(暑い日は特に by 農園主)

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えんじ色
2018/07/07(Sat)
【写真】高設ベッドの灌水用塩ビ管を耐熱性塩ビ管に交換したところ

 高設ベッドの灌水をするための
パイプを取り換えている。
少し値が張るが、耐熱性の素材のものを
昨年から使い始めている。
一気に交換とはいかないので、
毎年水漏れがあった箇所から順次。
従来の塩ビ管(鼠色の)は、安価で
便利なのだが、熱に弱く、特に
真夏にハウスを閉め切って、
熱消毒をする当園ではパイプが
湾曲することがある。
新しいパイプは90℃まで耐熱できる
そうなので、当面は大丈夫なはず。
ただ、交換作業をしている最中は、
結構暑いので、こちらが参る。

(玉のような汗が流れる by 農園主)

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「ハン・ソロ」を観た
2018/07/06(Fri)
 物足りないという論評を目にしていたが、
個人的にはとても楽しめた。
確かに、「スター・ウォーズ」ファンから
すれば、壮大な宇宙船、ライトセーバーでの
戦いなどは見られず、拍子抜けかも知れない。
しかし、全体を通して“スマイル”精神に
溢れ、くすっとさせてくれる冒険活劇だ。

 大林宣彦監督は、その著書で
「スター・ウォーズ」の人気映画ゆえの
悪影響を指摘している。 
戦争賛美の風潮を助長することに
なった点で、近代映画の発展を
阻害してしまったのではないかと。
ジョージ・ルーカス氏が引退したのも、
そこに理由があるとの見立てである。

 そういう意味では、
「ハン・ソロ」は、味わいが少し異なる。
映画のワンシーンで、
「キッチンに行くけど、
何かほしいものある?」
と黒人に聞かれたロボットが
「“平等の権利”かな」と返す。

(映画は単純なものがいい by 農園主)

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アランとポール ( お腹周り 編 )
2018/07/05(Thu)
【写真】仲良くくっつきながら座っているアランとポール

 いつも2頭は仲良く、くっついて座る。
正確には、アランの座った隣に
ポールが「ここ、いい?」と
聞くように座りたい場所を前足で
地面をかき、アランの様子を見て
できるだけくっついて座るのである。
時々、近すぎて怒られると、
何度かトライして場所を決める。

 しかし、雨上がりで地面が湿っていると
ポールは、上り台の上にひとりで座る。
水が嫌いだからだ。
アランもそうなのだが、そこには座らない。
いや、座れない。
長さは2mあっても幅50センチの一本橋。
もはや彼のお腹が収まらないのである。
何度か挑戦して諦める姿を見ていたので、
時間のある時に増築しようと思っていた。

【写真】上り台の一本橋の板をチェックしているアランとポール

 新しい資材を買って、
幅は倍のサイズに作ってみた。
すると、早速仕上がりを2頭でチェック。
こういうところはヤギはとても慎重だ。
今日は、座る姿までは見られなかったが、
2頭で何度も一本橋に上がっていたので、
気にいってくれたのだと思う。

(これで大丈夫 by 農園主)

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連続夏日
2018/07/04(Wed)
【写真】かなみひめの育苗の様子

 “かなみひめ”の子苗が順調に増えている。
毎年7月に入り暑くなってくると、
足踏みをするようにペースダウンしていた。
養分供給をしなくてはいけない子苗が
増えることで親苗の体力が落ちることが
主因と考えている
今年は、栄養のバランス、特に
微量要素の補給をこまめにしている。
おかげで、増殖スピードがとても速く、
元気な“おいCベリー”と同じくらい
旺盛なので、安堵している。

(不安定な天候が続きそうだ by 農園主)

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早朝の苦い感想
2018/07/03(Tue)
 胸のすくような会心の
シュート2本であった。
しかし、目前だった歴史的勝利は
いとも簡単にすり抜けてしまった。
サッカーW杯の日本代表監督は、
試合後のインタビューで、
「何が足りなかったのでしょうか」
とつぶやく。
決勝トーナメント出場を決めた前試合
では、“負け逃げ”試合を展開し、
「チームの本意ではない。
選手の本意でもない。」 とコメント。

 監督就任後わずかな時間しかなかった
彼に多くを求めるのは酷である。
ただ、サッカー日本代表は、もはや
「公共財」となっている、
国民の熱狂を見れば、それは明白であろう。
では、国民の“本意”はどこにあるのだろうか。
勝負に徹するのか、あるいは、
潔さを求めるのか。
どちらにせよ、その“一貫性”の欠如が、
露呈してしまったようで残念である。
しかし、実はそれは、
ハリルホジッチ監督の突然の解任から
始まっている。
今大会の総括は、彼の解任理由と
その後の監督に何を求めたのかを
明確にすることから始めなくては
いけないのではないか。
大事な「公共財」の向かう先は、
クリアな国民の総意であってほしい。

(サムライ魂 by 農園主) 

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気になること
2018/07/02(Mon)
 梅雨明けで、気温が一気に上がって
きたので、本舗ハウス内の土を
熱消毒する時期になった。
今月中旬頃だろうと予想して
片付けを進めていたので、
慌てて残っていた灌水チューブの
掃除をする。
さて、いつからハウスを閉め切って
熱消毒を始めようかと週間天気予報を
確認すると、えっ?週後半は雨?
もしかして、梅雨戻り?
ちょっと心配な予報の並びなのである。

(そういう仕事である by 農園主)

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