ぶらっと房総 ( 九十九谷公園の雲海 )
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2016/10/30(Sun)
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![]() 「山並みは幾重もの襞(ひだ)を見せて、遙か遠くへ続いていた。 冬枯れの山肌は、沈鬱な茶褐色の、それ自体は捉え難い色であるが、 折からの夕日に彩られて、明るい部分は淡紅色に、影は青紫色にと、 明暗の微妙な諧調を織りまぜて静かに深く息づいていた。 その上には雲一つ無い夕空が、地表に近づくにつれて淡い明るさを溶かし込み、 無限のひろがりを見せていた。 人影の無い山頂の草原に腰をおろして、刻々に変ってゆく光と影の綾を私は見ていた。」 ( 「冬の山上にて」 東山魁夷 著 ) この公園から見晴らせる景色は、東山魁夷の出世作“残照”のモデルとなったそうだ。 天候、時間帯でその表情はどんどん変化するが、いつまでもゆったりと腰を下ろして、 眺めていたくなるところである。 ( たまには時を忘れて by 農園主 ) ※ 農園から車で約25分。 ※ 君津市役所ホームページ : http://www.city-kimitsu.jp/kanko/spot/manabu/99tani-unkai.html |
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三郎畑 ( ネギの世話 )
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2016/10/29(Sat)
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![]() 「ネギをくるむよ」 三郎さんがそう言う。 土上げのことである。 根元に鍬で土をかぶせる。 こうするとネギの白い部分が長くなり、ネギは背を伸ばしていく。 今年のネギは良さそうだ。素人めにもそう見える。 葉の張りがとても生き生きしているからだ。 早く食べてみたい。 湯豆腐か鍋か。。。 太くてトロトロのヤツを。 ( 年末が待ち遠しい by 農園主 ) |
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これ、いいね (枝豆ごはん)
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2016/10/27(Thu)
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![]() 今ごろ、枝豆? 当地発祥の“小糸在来”種はこの時期に収穫できる。 知る人ぞ知る、人気の枝豆である。 のぶ子さんから「茹でたの、持って来たよ」 手間いらずのものをいただいた。 酒と塩を少々入れてごはんを炊いてから、枝豆と 檸檬オリーブオイル を合えるだけ。 呑んだ後には、本当にすすむ。 ( おかわりっ by 農園主 ) |
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“働く”ことの意味
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2016/10/25(Tue)
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アランは、毎日懸命に草を食べている。健気なくらいである。
しかし、動物の世界には“とりあえず必要”とされる以上の 仕事をするということはないのだそうだ。 「どうして人間は、“とりあえず必要”である以上のものを作る気になったのだろう? おそらく“とりあえず必要”じゃないものは“誰かにあげる”以外に 使い道がなかったからである。 人類の祖先たちは作りすぎたものを“誰か”にあげてみた。 そしたら“気分がよかった”のである。あるいは“気分がよい”ので、 とりあえず必要である以上のものを作ってみたのかもしれない。」 ( 「知に働けば蔵が建つ」内田樹著) 誰しもが合理的な言葉でうまく説明ができない“働く”ということの意味は、 そういうところにあるのかも知れない。 ( そう思うと進む方向は自ずと見えてくる by 農園主 ) |
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アランのこと ( 秋味編 )
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2016/10/22(Sat)
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![]() 白クマではない。アランの後ろ姿である。 夏場に心配していた背中のハゲもすっかり完治。 いい毛並みをしている。 先日、立ち寄ってくれた大先生も、「すこぶる調子がいいね」 と太鼓判である。 イモづるや小糸在来の枝豆の葉など、食欲の秋に、機嫌も “すこぶる” いいようだ。 ( いい季節だね、アラン by 農園主 ) |
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ぶらっと房総 ( 濃溝の滝 )
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2016/10/21(Fri)
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![]() 出典:https://www.instagram.com/p/9LFjuRKEjV/?taken-by=fourdirection インスタグラムに投稿された写真が、 “この世のものとは思えない絶景” と話題になっているそうだ。 以前に近くの温泉(千寿の湯)に訪れたことはあったが、まさかこんな滝があったとは。 灯台下暗しである。 今や、“都心から1時間で行ける秘境”と紹介され、観光バスも押しかける。 あまりの混雑ぶりになかなか近寄れなかったのだが、意を決して?早朝5時半ころに行ってみた。 すでに写真愛好家が何人も長靴をはいて陣取っている。 そんな中、撮れた写真はこれ。うーん。。。 ![]() 最高のスポットに陣取っていた地元の写真愛好家らしき方に聞いたら、 「7時くらいが光の具合がいいかな。でも天気次第。昨日、一昨日は今ひとつだったよ」 例のショットは簡単には撮れるものではないようだ。 ちなみに、ここは洞窟を掘って作った人工滝。 かつて大きく迂回していた川を人工洞窟の中に通したのだそうだ。 にしても、奥に見える緑が神秘的な構図であるのは間違いない。 「紅葉のころがすばらしい」とも愛好家は言っていた。 ( 秘境の地、君津へようこそ by 農園主 ) ※ 農園から車で約45分。 ※ 君津市役所ホームページ : http://www.city.kimitsu.lg.jp/contents_detail.php?frmId=10779 |
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華麗なステップ
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2016/10/20(Thu)
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あまり整理がつかない。
彼の存在の大きさに。 相手はこちらのことを知るはずもないが、いやになるくらいの存在だった。 走力、キック力、判断力、どれをとっても美しかった。 しかも男からみても男前。文字通りのスターだった。 妬ける。憧れる。その繰り返し。 彼のステップワークを何度イメージトレーニングしていたことか。 ( 真似しなかったのはヒゲだけだ by 農園主 ) |
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男の買い物(その2)
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2016/10/19(Wed)
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「自分ではタバコ以外に買い物をしない(できない)」
という年配の男性は、結構多いそうだ。 特に田舎ではよく聞く話である。 近所のスーパーへ嫁さんと出かけた。 マイバックを持つことが、自分の担当になっている。 平日の夕方、混みあったレジをようやく過ぎると、 買い物袋を詰め終えたご年配夫婦が目の前を通り過ぎた。 真面目そうなご主人がぎこちなく?奥さんに声をかけている。 「それ、持とうか?」 ―えっ? 大丈夫ですか? ちゃんと持てますか? そんなに難しい仕事ではないであろうから、自分の方が少しはマシかと思ったのだが、 自宅に着くと、車から台所までは嫁さんが買い物袋で手一杯になっていた。 ( やっぱり、大差ないようだ by 農園主 ) |
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根元へ
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2016/10/17(Mon)
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![]() 定植してから2週間がたった。 晴れ間の少ない日が続き、例年と比べると根の張り方が遅いようだ。 したがって、この時期の“葉かき”作業がなおさら大事になってくる。 古い葉を取りはがすとそこから発根が促進されるからである。 また、灌水の量にはいつも以上に気を配る必要がありそうだ。 ( 頑張れ、イチゴたち by 農園主 ) |
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ダメを知る
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2016/10/16(Sun)
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「 ある日、アインシュタインがとうとう、
統一場のアイディアは“ダメだ”とわかったと述べるくだり。 アインシュタインは、ニコニコしていたそうだ。 いままで自分にわからなかったことがわかった、 統一場理論はダメだということがわかった、それがうれしいと。」 「 あることが実現されるということがわかることと、 あることが実現されないことがわかることは、ふつう反対の意味で受けとられる。 しかし、これまでわからなかったことがわかるという一点に目を向けると それは同じことである。」 ( 「僕が批評家になったわけ」 加藤典洋 著 ) イチゴを育てていると、ままならない事ばかりである。 しかし、負け惜しみではなく、失敗をすることで知ることもある。 漫然と仕事をしていくと何も残らないが、その都度振り返れば、 きっと大きな財産になるものと信じる。 問題は、年に1回しかつくることができないことだ。 自分の経験の積み重ねでは限界があり、必然的に他人の経験を辿ることも重要になる。 ( 失敗は成功のもと by 農園主 ) |
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コツコツと
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2016/10/15(Sat)
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![]() 育苗ハウスの片づけが一段落した。 育苗用のポット全てを洗浄し終えて、カバーをかけた。 次にここで仕事をするのは6ヶ月後だ。 次の親苗が来る時までしばし、お休み、と思いきや、 「床の土を掃除しておかないと」 嫁さんはまた腕まくりをしている。 ( 見えない小さなことから by 農園主 ) |
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男の買い物
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2016/10/10(Mon)
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「自分ではタバコ以外に買い物をしない(できない)」 という年配の男性は、
結構多いそうだ。 特に田舎ではよく聞く話であり驚く。 先日、いつもの靴屋さんに出かけた。 半年ごとに2割引きのセールというDMを送ってくれるので、 その度に仕事用の作業靴を購入している。 いつもの靴が並ぶ棚を見ていたら、 隣で腰が少々曲がったお婆ちゃんが店員に話しかけている。 「すみません、男性用の靴ありますか?サイズは24で、1,000円くらいのもので」 事情は定かではないが、もしかしたらここのお爺さんも。。。 自分の方が少しはマシかな?と思ってふと脇を見たら、 嫁さんが自分に合うサイズをせっせと探してくれていた。 ( 大差ないようだ by 農園主 ) |
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カンフル剤
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2016/10/09(Sun)
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三郎畑 ( 紅あずま )
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2016/10/06(Thu)
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![]() 雨の多い気候でイモはいいものができていないとぼやく声を周囲から聞いていた。 しかし、この通り今年のサツマイモ初収穫。 薄く切ってからオリーブオイルで揚げると、ビールに本当によく合う。 ( とったどぉ by 農園主 ) |
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何でもできる
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2016/10/05(Wed)
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「勤め人でありながら学問をすることもでき、
主婦でありながら小説を書くこともでき、 学生でありながら蓄財や世界旅行をすることもでき、 その反面、名刺と肩書きのない時間が急速に伸びつつあるのが、 現代の人生なのである。 これは、人生を横に区切る力が弱まったということであり、 その分だけ、人生を縦に貫く時間の糸が明瞭に見え始めたということであろう。 私たちは、青春のなかにすでに老化の影があり、 中年の再出発がありうることに気づいたのであって、 生涯のどの時点をとっても、自分の演ずべき役割はひとつではない、 ということに気づき始めたのだといえる。」 ( 「自己発見としての人生」 山崎正和 著 ) “ 将来の夢は?” 幼い子どもたちに聞くように、自分自身にもよく問いかけている。 その度にいろんな妄想が浮かぶ。 嫁さんに話したら、“ 忙しいから、無理でしょ ” と きっと言われるに決まっていることばかりである。 それでも、いつか “ それやろうよ ” と縦の糸が見える時が来るはず。 ( 再スタートはいつからでも by 農園主 ) |
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不安、信頼
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2016/10/02(Sun)
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![]() 新葉がツンと立ち上がっている。 苗を寝かせるように定植しても、翌日にはこうなる。 そして、5日も経てば古い葉も含めて苗が全体的にしっかりと起き上がってくる。 そのころには根の伸長も5㎝を越えているはずだ。 植えた後は、イチゴたちの生命力に委ねるしかないのである。 ( 底力を信じて by 農園主 ) |
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