オモテナシ
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2016/08/30(Tue)
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4年のシーズンを経験して、お客様の「おもてなし」についてはよく考える。
商業的なものと自然なものの違いだ。 ( 「生身の人間」 曽野綾子 著 から ) 「私が今までに聞いた最もすばらしいおもてなしは、イタリアのある地方の習慣だ。 もちろんその地方の住人の全部がそうなのではないだろうが、 信仰厚い家庭では、食事のテーブルに必ず一人分余分の席を作るという。 それは突然やってくる人(知人であることもあり、時には困窮している旅人の場合もある) が気楽に席について、一緒に食べられるためである。 そこは目に見えない神のいる席なのである。」 当園は、もちろんそんな慈悲深いところではないけれども、 何となくその本質は想像できる。 背伸びをしても仕方がない。 ( 素のまま正直であること by 農園主 ) |
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いつでもドア
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2016/08/23(Tue)
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英国の高校の先生が、進路に迷う教え子たちへ贈った言葉だそうだ。
「人生にはドアが沢山あります。ドアの後ろには何があるかわからない。 それが怖いと思うかもしれませんが、好奇心を持って、好きなドアを開けてみて下さい。 素敵な事が後ろにあるかもしれません。嫌なことがあったら、 一歩下がって、そのドアをまた閉めてもいいんですよ。 ぜひ色々なドアを開けて、人生でかけがえのない経験をしてください」 (「ジョン先生へ」K.A.ミレナ作 “第5回言の葉大賞”から) イチゴ農家を始めたころを思い出した。 自分に合わない仕事だったら、いつでも撤収するつもりだった。 また金融に戻るか(戻れるか?)、次の新しい“ドア”を探すか。 本音を言えば、今でもそういう覚悟はある。 ( “自我の覚醒” は何度でも繰り返す by 農園主 ) |
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農を考える ( 6次産業化について )
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2016/08/21(Sun)
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「選手の心づもり、実力9割、調子1割」
北島康介を育てた平井コーチが五輪で勝つための心得を言っている。 今回、金メダリストになった荻野選手も当初6対4と考えていたそうだが、 諭されて、より厳しい練習を積み重ねたそうである。 勝つためには不動の“底力”が要るということである。 農業の“6次産業化”という言葉がもてはやされている。 「農業を1次産業としてだけではなく、加工などの2次産業、 さらにはサービスや販売などの3次産業まで含め、1次から3次まで 一体化した産業として農業の可能性を広げようとするものである。」 (農水省HP資料から) 平たく言うと、イチゴ農家はいちごを作るだけでなく、 知恵を絞ってジャムや酢?などの加工品を作ったり、 いちご狩りや直売のサービスをする、ということだ。 我々もその辺りは努力をしているつもりである。 ただ、それぞれの分野に注力するなら、3割ずつの配分になるはずだが、 実感として、どうもしっくりこない。 そう、“心づもり”の割合は9対1だ。生産に9割、それ以外が1割。 お客様が感動するいちごが出来て、初めて次がある。 消費者の味覚は、口先や手先でごまかせるようなものではない。 ( “実力”をつけること by 農園主 ) |
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ピンとして
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2016/08/20(Sat)
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連続発生している台風の影響で、
天候は1日の内でも雨、風、晴れ間と目まぐるしく変化している。 水やりの量や風の心配やら、気を揉むことが多い。 ![]() しかし、イチゴの苗たちはそんなことを気に留める気配もなく、 すこぶる順調に生長している。 ( 葉先が頼もしい by 農園主 ) |
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台風7号2016年
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2016/08/17(Wed)
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早朝に君津を通過。 早速農園に向かう。
ハウスの周囲をぐるっと回って雨風の影響を確認後、上に登ってさらに確認。 ![]() ほっ。 おかげ様で今回は特にトラブルもなくやり過ごすごとができたようだ。 いつも通りの普通の時間、日常の有難みを痛切に感じる瞬間である。 台風の進む方向を予想することすらままならない、我々なのだから。 ( 小さい小さい by 農園主 ) |
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連日の能楽の話
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2016/08/15(Mon)
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「稽古は強かれ、情識(じょうしき)はなかれ」
世阿弥の言葉である。 “情識”とは、傲慢とか慢心といった意味だそうだ。 「稽古も舞台も厳しい態度でつとめ、決して傲慢になってはいけない」 芸とは人生をかけて完成していくものという教えである。 子供のころ“調子に乗るな”とよく言われた気がする。 “自信を持て”とも世間ではよく言う。 その狭間というか力の入れ加減の具合はよくわからないが、 手を抜くようになったら危険なシグナルと戒めている。 “効率化”と“手抜き”の狭間である。 「いい苗作るね」当園の苗を見て褒めてくれる先輩方もいる。 もし、そうならば、それは技術力ではなく、 面倒な作業をさぼらない愚鈍さの成果である。 ( 手抜きはいつでもできる by 農園主 ) |
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弓八幡 (ゆみやわた)
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2016/08/14(Sun)
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![]() 宝生能楽堂に入るといつも不思議な力を感じる。 室町時代からの伝統に裏打ちされた静かながらも圧倒的なものだ。 タイトルの演目は、素人にはセリフの理解はなかなか難しいが、 テーマには、闘うことのない平和という底流があるそうだ。 世阿弥の精神は古語になっても生き続け、今も響くのである。 ( 600年後? 途方に暮れる。。。 by 農園主 ) |
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次はアブラムシか
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2016/08/12(Fri)
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今年はハダニの発生を抑えられているので、安心していたのも束の間、
ヨトウムシに続き、アブラムシも出て来た。 例によって、“かなみひめ”と“やよいひめ”が弱い。。。 いつもながら、思い通りにならないことの連続である。 それでもその都度、やれるだけの対応を即座に打ち続ける。 どんな仕事でもきっと同じであろう。 ![]() ( ボ~ッとしている暇はない by 農園主 ) |
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Bicycle
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2016/08/08(Mon)
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「今、富津岬。 これからそちらに向かうけど、登りある?」
来園される方が道に迷うことは時々あるが、こういう質問は珍しい。 高校時代の友人が東京から遊びに来た。 自転車を漕いで。 「フラットなの?なら1時間かからないと思うので」 この15年くらい自転車にハマっているそうだ。 横須賀まで来て、久里浜港からフェリーに乗って、竹岡で前泊してから君津に到着。 5年振りの再会になり、来園は初めてだ。 今はメーカーの営業で国内外を飛び回り、上司は外人、会議は英語だそうだ。 「高校以来、英語の勉強をしている感じだよ。」 当時、勉強のできなかった我々だったが、運動部を引退してから互いにスイッチが入り、 ただただ机に向かって猛烈に勉強を始め、休み時間も分からないことを質問し合った。 そして、いつからか模擬試験のランキングを競い合うのが楽しくなった。(我々のレベルで) 「イチゴの仕事は全て自分で決めるわけでしょ?何から何まで。 自分を律することができないと無理だよね、ストイックでないと」 ― そうだけど、自転車に乗ってここにくるような人には言われたくないけどね。 「そんなことない。自転車はね、ダメだと思ったら、畳んですぐ電車に乗れるから」 ( なるほど。 いい歳を取っているようだ by 農園主 ) |
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夏本番
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2016/08/07(Sun)
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農を考える ( “憧れ”について )
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2016/08/06(Sat)
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「農業に憧れがあって」
「自給自足の生活もいいなって」 新しく農業を始めようとする人が増えているそうだ。動機は様々であろう。 新規就農希望者の研修期間に給付金(月15万円)が助成される制度も後押ししている。 確かに、当園にも若い方から定年を迎えた方など様々な人が話をしに来られる。 ただ、趣味や生き様としての農業なのか、生業としての農業を志向しているのか、 ご自身でも混同している人が意外に多いと感じる。 そもそも、プロとは何か。 「社会の一員として、社会での役割を担い、社会から必要とされること。」 そう思っている。独りよがりではいけない。 中長期のビジネス設計(野望)はあるか、収支・資金計画はどうか、 どういう商品をどのようなお客様に購入していただきたいのか、 そのための施策は何があって、その進捗はどうなっているのか、 お客様は商品やサービスにどこまで満足しているのか、その向上のために何をすべきか。 世の中で働いている人達が普通にやっていることを普通にやる。 一流のいちご農家の先輩方では当たり前のことであり、我々のようなヒヨッコでもそれは同じ。 ちなみに、“農業への憧れ”を感じたことはない。 誤解を恐れずに言うと、“農業”をしている意識もあまりない。 「お客様と“ポレポレ農園”を運営している」そういう気持ちである。 ( 目指せ、プロフェッショナル by 農園主 ) |
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三郎畑 ( サツマイモ )
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2016/08/03(Wed)
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順調にツルがどんどん伸びている。
秋の収穫まで少しあるが、心待ちにしている。 (特に嫁さんが) ![]() 地元で作られる“善次郎”という芋焼酎がある。 安政の時代にこの地にサツマイモを持込んだ方の名前に由来する。 実は、三郎さんのご先祖なのである。 ( 凄いでしょ by 農園主 ) |
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次のステージへ
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2016/08/02(Tue)
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![]() 子苗の“切り離し”作業を終えた。 親苗の育成、ランナーの発生と子苗の確保、親苗と子苗の切り離しと 育苗の第3ステージまで来た。 定植まで残り2ヶ月。 これからは、子苗をしっかりと育成した後、花芽分化に移行させる。 この第4~5ステージが、実はとても重要であり、かつ難しいが、 だからこそ、イチゴ農家の醍醐味とも言える作業になる。 ( 束の間の一息 by 農園主 ) |
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