修行農
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2013/10/27(Sun)
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2週間振りの青空。
中断していた育苗用ポットの洗浄を再開した。 水で洗浄した後、殺菌剤を溶かした水に浸して消毒する。 漬けて、洗って、浸す。 今年の洗浄は、昨年のスポンジでの手洗いから、 高圧ノズル洗浄に少し進化している。 ![]() 今シーズンの育苗は、病気にならずに元気に育ってくれたが、 病原菌は自然界に潜在しているものであるから、 たまたま発病する境目である閾値(しきいち)を 越えなかっただけと考えるべきである。 来季も無事に苗が育つことを念じながら、 13,000ポットをひたすら修行のように洗う。 ( 時々「アラーン」と呼びながら by 農園主 ) |
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天と地の間で
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2013/10/26(Sat)
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皆様からご心配をいただいている。
近所の小学校の先生や市内の肉屋さんからも 「(ハウスが壊れて)大変でしょうけど」と声をかけられる。 今日は、東京・銀座のワインと花の店(CORK)からシャンパンが届いた。 「アントル シエル エ テール」 天と地の間で、という意味だそうだ。 農園の仕事は、まさに天から恵みを受け、そして試練も受けるのである。 ![]() 「今一番のおすすめ。ポレポレ苺と相性良しと思います。」 と、添えられたメッセージカードにあったが、 苺は待ちきれないので、今晩早速いだだくことにした。 ( 人情が心に沁みる by 農園主 ) |
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農を考える ( 出発点について )
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2013/10/25(Fri)
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コメの価格が4割下がるという試算があるそうだ。
減反政策の見直し論議が俄かに本格化し始めた。 合わせて補助金の廃止も検討するという。 減反政策とは、農水省が毎年のコメの需給を予想し、 自治体から農家に生産数量が割り当てられるもの。 生産調整により、コメの価格は維持されるため、 コメ農家の収入が確保される仕組みだ。 「減反や補助金をなくせば米価が暴落しかねない。理想論にすぎない。」 「零細・兼業農家の新陳代謝を促し、大規模化を促すのが狙いである。」 何のために減反を止めるのか、どうして大規模化を促すのか。 農業政策の議論はいつも空回りする。 この違和感は、議論の出発点が消費者の視点からではないためだ。 チャーハン、牛丼には安いコメでもいいかもしれない。 一方で、旨い(安心は当たり前)「ご飯」を食べたい時もある。 ここ君津産の同じコシヒカリであっても味の差は驚くほどある。 「ご飯」だけで食べても旨い、それが兼業農家のお米であったりする。 4倍の値段が付いても買いたくなる。 ( 全てはお客様が決めるもの by 農園主 ) |
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偉大なるムダ
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2013/10/21(Mon)
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「野球はやってもやらなくてもいいこと。はっきり言えばムダなんです。
これだけ多くの人に支えられているわけですから、ただのムダじゃない。 偉大なるムダなんです。」 (「弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー」高橋秀美著) 合同練習は週1回、守備の練習はしない、ひたすら打撃練習をする。 東大野球部出身で同校野球部監督の言葉だ。 「社会人になればムダなことなんてできません。 今こそムダがいっぱいできる時期なんです。」 ドサクサの乱打戦で、都予選ベスト16までいったりするとは聞いていた。 「すべてがムダだから思いっきりバットを振る。 どのみちムダだから遠慮はいらないのである。」(同著) 我が母校はエリート校ではなかったが、 風変わりな先生は大勢おられた。 「勉強したい人だけ授業を受ければいい」 放任主義とも言えるが、自我のない生徒(自分を含め)は、 とことん怠けることになる。 しかし、後悔がないのは、そこで「自己責任」は覚えさせられたからだ。 多分、負け惜しみではなく。 ( さーて、思いっきりバットを振っていこう by 農園主 ) |
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三郎畑 その2
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2013/10/19(Sat)
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三郎さんのキンセンカの苗は、台風の後でも無事だった。
ホッと一安心。 先日、鍬で耕した畑予定地の土が少し流されていたので、 土手の下からいっしょに土をスコップで上げた。 そのすぐ脇では破れたハウスのビニールがヒラヒラしている。 ![]() 畑に肥料を蒔いて、手押しの耕運機で三郎さんが再度耕す。 「苗は2週間くらい後で植えっから」 軽トラから手を振って満足そうに帰って行った。 ( 着実に進行中 by 農園主 ) |
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ぶらっと房総 ( 亀山温泉 湖水亭嵯峨和 )
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2013/10/12(Sat)
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例えば、ランチに温泉の入浴がサービスで含まれていたら?
ここの黒湯はヨード分が多く、肌のすべすべ感が実感できる。 それを食事の前でも後でも楽しめる。 ![]() ランチメニューは鶏、鮎、鴨、筍ご飯と選択肢は広く、 どれもボリュームたっぷり、満足度は高い。 農園から房総スカイラインを使って車で50分の距離。 紅葉シーズンは混雑するので予約が要るそうだが、 それを避ければ、静かな時間を堪能できる。 ( 二度おいしいランチ by 農園主 ) ※ 農園から車で約50分。 ※ 公式ホームページ : http://www.sagawa-kameyama.com/ |
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次の一手
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2013/10/10(Thu)
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ピカピカした新葉が次々と展開している。
「かなみひめ」「やよいひめ」はハダニの防除に奮闘中だが、 それ以外はまずまず順調、のはずだった。 ところが、これまで全く手がかからなかった「おいCベリー」に 数日前から異変だ。 古い葉の葉脈間に、なにやら黒ずんでいるところが見られる。 「えっ、変な病気?」 あわてて師匠のハウスへ向かう。 「どれっ」 忙しい中、すぐに足を運んで見に来てくれた。 「新葉は大丈夫だから、病気ではなさそうだね。」 それを聞いてほっとする。 「苦土(マグネシウム)欠乏の可能性がある」との指摘だ。 マグネシウムは、葉緑素の構成成分であるから欠乏すれば黒褐色になる。 また、移行しやすい要素であることから、 古い葉からマグネシウムが生長の盛んな部位に移行し、 症状は古い葉から生じるのだそうだ。 解決策は簡単ではない。 補充すれば解消するわけではないからだ。 土壌中にたっぷりとマグネシウムが含まれていても、 カリウムやカルシウムが過剰であれば、吸収を阻害する。 他の要素とのバランスで根が吸収できないこともあるのだ。 さて、どうやって吸わせようか、葉から吸わせるべきか。 農業事務所(普及センター)の指導員も飛んできて調べてくれた。 「深刻ではなさそうだから、次の展開を見てみましょう」と。 「あまり、考え過ぎないことだよ」師匠にそう言われた。 ( そういう師匠が一番考えている by 農園主 ) |
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農を考える ( ”仕方がある” について )
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2013/10/09(Wed)
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農家の人が新聞やテレビのメディアに登場する機会が増えた気がする。
テーマは2つに大別される。 TPPの影響もあるのだろう。 新規参入の農家が海外に売りに行って来た話。 もうひとつは、関税撤廃に「何を信じたらいいのか」と途方に暮れる農家の話。 サラリーマンの方はきっと違和感を持って見ていることだろう。 自分の会社の商品を必死で売り歩くのは当たり前。地の果てまで行く覚悟だからだ。 そして、信じるのは「とことんまでやる自分」だと言うだろう。 他業界からすれば、農業界はその意味で、不可思議かつ未熟な世界と映る。 「人生にはどれだけ頑張っても“仕方がない”ことがある。 でも“仕方がある”こともいくらでも残っている。 努力でどうにもならないことは確実にあって、 しかしどうにもならないことがあると気づくことで “仕方がある”ことも存在すると気づくことが財産になる。」 (「諦める力」 為末大著) 農業は天候に左右される仕事なので厳しい。 これは”仕方がない”ことかもしれない。 しかし、世間が優しく見守ってくれるのは、 そこまでと自覚しなければいけない。 ( 伸びしろの大きい業界 by 農園主 ) |
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ランチの王様 ( 焼きあなご重 in 大定 )
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2013/10/07(Mon)
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農園から富津岬に向かい、車で15分くらい。
富津市では、”はかりめ丼”と称するアナゴの丼ぶりが名物のひとつだが、 ここのは、丼ではなく重箱に入ってくる。 ![]() うなぎよりも淡白で香ばしく、そこがいい。 美味しいお米を使っているので、タレといっしょにサクサクいける。 「アジのナメロウもください」 つい追加注文してしまうのである。 ( 今、お腹が鳴った by 農園主 ) ※ 農園から車で約17分。 ※ 公式ホームページ : http://www5a.biglobe.ne.jp/~daisada/ |
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