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エア・ビーム
2012/08/31(Fri)
 循環扇(エア・ビーム)を本舗ハウス内に取り付けた。
冬場、暖気がハウス内にムラなく行き渡るようにするためである。
(暖房機本体は、現在、オランダから君津に向かっている)
 一般的に暖気の送風は、ビニール製のダクトをハウス内に張り巡らせる方法が多いが、
元来が手抜きな性格なので、送風能力の高い暖房機と循環扇の組み合わせに
結論は至った。

[写真]循環扇を設置したところ

 1000㎡のハウス内に5つの循環扇で空気を回す。
空間を2分割し、各々の空間で対流が起きるように設置するのである。
ぐるっと周囲に沿って空気を回す設置位置では、中心部にムラが出るそうだ。
へーっ、なのであった。

( 知らないことばかり by 農園主 )


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オアシス
2012/08/30(Thu)
 新しく電動ポンプが設置され、育苗ハウス1号・2号に蛇口が付いた。
これまでは、ガソリンエンジン式のポンプを臨時に使っていたので、
起動の都度、井戸まで毎回40メートルほどを行き来していた。
それが今や、蛇口を捻るだけで水が出る。(圧の変化で自動スイッチが入るから)

[写真]電動ポンプの取付
(白が新しいポンプ。赤いポンプはガソリン式)

 この残暑の中で、工事を進めるみんなも早速、蛇口を捻り、
代わる代わる顔を洗っている。井戸水は冷たい。
「ウォーターッ」と叫びたくなる気持ち良さである。
工期も残り1週間となった。

( もうひと踏ん張り by 農園主 )


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都合がいい?
2012/08/29(Wed)
 高設栽培のベッドに培土を入れる作業が始まった。
3日間で合計1800袋が、大型トラックで運ばれてくる予定だ。
本日はその初日。ちなみに、1袋は40リットルで約20キロある。

[写真]培土が到着してトラックから降ろしているところ

[写真]高設ベッド脇に培土を並べているところ

 この培土には、堆肥やヤシガラなどが様々にブレンドされているが、
特徴的なのは、軽石が含まれているところ。
軽石が保水、保肥の役割を果たし、通気性も確保するから面白い。
それでも、重量はあるから、応援部隊が5人投入されている。
飲み物を差し入れた後は、できるだけこの作業が視界に入らないように、
大人しくしていた。

 10年以上前、引越し作業中にギックリ腰をやって以来、
不思議と重いものを見るだけで腰が痛みだす。

( ウソではない by 農園主 )


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メダカの学校
2012/08/28(Tue)
 1ヶ月ほど前のこと。
農園のハウスに、上品な婦人が旦那さんの運転する車から降りてきて、
「この辺りでメダカが取れるところ、ご存知ですか?」と訊いてきた。
「えーと、この先にある三舟の里という公園なら蛍が見られるので、そこならいるかも」

 聞けば、県下の名門高校に通う息子の生物の課題だそうだ。
メダカを捕まえることが。
「高校生にメダカ?先生の真意は?」
「その上、両親が高校生の息子の課題を手伝う?」
これで千葉県の将来は大丈夫だろうか、と少し不安に。。。

 「日本のメダカ、実は2種類」
一昨日の新聞記事を見て「これだったのか」と合点がいった。
記事によれば、メダカの遺伝子研究では、2つの集団があるとされてきたが、
しかし、形態に違いがないとして分類学上は、1種類だったそうだ。
それが、近畿大などの調査で見かけにも違いがあることが判ったという。

 先生は、この調査期間中に標本の収集を試みたのだろう。
それを聞いたご両親は、息子そっちのけで、知的興味が刺激されたのかも知れない。
しかし、新種は北日本にのみ生息しているということらしい。。。

( いいぞ、千葉 by 農園主 )



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ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
2012/08/27(Mon)
 自転車レースの最高峰「ツール・ド・フランス」において、
ランス・アームストロングは、癌を克服して7連覇を成し遂げたスーパースターである。
レースは21ステージに分かれ、山岳コース、平坦コース、タイムトライアルと変化に富み、
合計3300キロほどを走る。組織プレーと個人プレーが交錯し、観るものを虜にする。
そのステージまでのトップだけが着れる黄色のジャージーが、マイヨ・ジョーヌだ。

 彼の全タイトル剥奪が発表された。理由はドーピングである。

 「本当の話、ツール・ド・フランスでの優勝と癌のどちらを選ぶか、訊かれたら、
僕は癌を選ぶ。奇妙に聞こえるかも知れないが、僕はツール・ド・フランスの優勝者と
いわれるよりは、癌生還者の肩書きの方を選ぶ。
それは、癌が人間として、男として、夫として、父親としての僕に、
かけがえのないものを与えてくれたからだ。」
(「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」  ランス・アームストロング著 )

( 彼は輝き続けている by 農園主 )



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幸福の葉
2012/08/26(Sun)
 「副葉(ふくは)」は、葉の途中に出る小さな葉。
「福葉」とも呼ばれ、これが出るとおいしいイチゴができるので、
福を招くといわれる。

副葉がついている様子

 根拠がある。
体内の硝酸イオン濃度が適度でなければ、副葉は出てこないからだ。
イオン濃度が600~800ppmであると、葉の真ん中につき、肥料が適量であることを示す。
肥料分が多目の場合は、葉の上方につくことがあるが、このレンジを上下にはずれると、
姿を消すのである。
この日の測定では680ppmだったので、レンジ内の数値。副葉が示す通りの結果だ。
苗は順調に育ってくれている。

( 幸福のイチゴへ by 農園主 )




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祭り囃し
2012/08/25(Sat)
 「アミスター20」はイチゴのタンソ病の消毒薬である。
うどんこ病にも効果があるということで、全国の生産者に多用されてきた。
ところが、最近では、耐性菌が発生し、効かなくなっていると、
関係者の間で言われる。

 「ガスター10」を初めて服用した。
冷たいものを飲みすぎたせいか、胃の中に鉛があるように、もたれて苦しい。
今朝の大事な水遣りは、嫁にやってもらい、なんとかなったが、
夕方になっても重いので、黄色の看板の薬屋に相談した。
「夏バテでしょうね。お酒を大量に飲んだりすると胃の粘膜が荒れますよ」
飲酒の話はしていないが。

 服用後、2時間。鉛は小さく感じられる。効いてきたらしい。
遠くから、祭り囃しの太鼓が聞こえてくる。
夏はもうすぐ終わりのようだ。

( 残暑にご用心 By 農園主 )



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張る
2012/08/24(Fri)
 高設栽培の設備工事が進んでいる。
黒いシートを張り始めた。
今後、このシートの中に培地を入れ、苗を定植していくことになる。

[写真]高設ベッドに土入れシートを張ったところ


 実は、これがこのシステムの肝。
数ある設備の中からこのメーカーを選んだ理由が、ここにある。
高設栽培では地面を使わないので、排水性が大変重要になる。
このシートの秘密は、特殊ビニールの編み方にあり、
その編み方は特許を持つ。上と底で編み目が変えてあるのだが、
これが見事な排水を実現する。
 
 なおかつ、水分だけでなく、シートは根も通すので、根まきを起こさない。
根は、酸素に触れると成長が止まり、新しい発根を促すため、
次々と根が張っていくことになる。

 栽培上は、いいことばかりなのだが、難点もある。
よそよりも値段が「張る」ということだ。。。

( それでも、イチゴのために by 農園主 )



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早稲
2012/08/23(Thu)
 稲の刈り取りが、ついに始まった。
早稲(わせ)である。
農園の目の前の田んぼでも、
「1年ぶりだから操作を忘れたよ」
73歳の大ベテランが、楽しそうにコンバインに乗り込む。
あぜ道から田んぼに入るのだが、手前でコンバインが「ウィーン、ウィーン」
と唸ったまましばらく動かない。
操縦席では、キョロキョロする人影あり。
突如、動き始めるや、50a(5000㎡)の田んぼを2時間ほどで刈り終える。

[写真]コンバインで稲を刈っているところ

[写真]コンバインが通り過ぎたところ

 10a当りの収穫は米8俵(480キロ)の見込み。今年も上々の出来だそうだ。
コンバインの値段は1台800万円するという。
 「新しいのがほしいね。これが3年目だから」
コンバインは下取りもあり、中古市場もある。
米農家の共通点は、ここにある。
皆、機械が好きだ。
クーラー、CD付きは当たり前である。

( 快適すぎるでしょ by 農園主 )


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やるべきこと
2012/08/22(Wed)
 苗の土の乾きが早いのは、残暑のせいか。
この数日、水遣りに結構時間がかかっている。
ほっと、一息ついて、草刈の準備をしていたら、
師匠とトモ子さんが苗の様子を見に来てくれた。
「葉を整理したほうがいいね。水かけもうまくいかないでしょ。」
ハウスに入った瞬間に見抜かれる。

 子苗をはさんでから、3週間経ち、葉数は当時の2.5枚~3枚から、
2枚程度増えている。葉に水が当たり、ポットへの灌水にどうしてもムラが出てしまう。
葉を整理すれば、苗のクラウン(根元)に光も入り土の表面が乾燥するので、
病気の予防にもなる。

 葉の整理(葉かき)の適期は今月中だ。
花芽分化の20日前からは、「苗をいじらないようにする。」
肥料を切るタイミングと同じで、スムーズに生殖過程に移行させるためである。

 「早めに仕事しないと、みんなに置いていかれるよ」
トモ子さんから、いつもの優しい発破がかかるのであった。

( さぁて、と by 農園主 )


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社長
2012/08/21(Tue)
 ハウス脇に、車が停まった。
軽トラックではないので、農家の仲間ではない。
50代の身なりのきっちりした男性が訪ねてきた。
 「社長さんですか? こちらで働かせてもらうことはできますか?」
全く予想していなかった質問に、
 「いえ、社長ではなく、いや、うちは、始めたところで。。。」
しどろもどろに答えると、
 「ぶしつけに失礼しました。大きなハウスができたものですから。」
と立ち去った。近所にお住まいの方のようだ。

 戦後、倒産する会社が相次ぐ中で、人員整理を一切しなかった企業がある。
「社員は家族」との信念からだ。(「海賊と呼ばれた男」 百田尚樹著)

 ポレポレ農園でも、いずれは、雇用を考える時期がくるかも知れない。
その時には、「家族」を増やす覚悟ができているだろうか。
  
( 社長、ではない by 農園主 )


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ありのまま
2012/08/20(Mon)
 3日前に施肥をした。人海戦術で。
おかげで、西日に輝く苗には、葉にツヤと色に深みが出てきた。
葉の輪郭がしっかりし、厚みもある。チッソが効いている証拠だ。

[写真]肥料が効いた苗の葉っぱ

 ヤンキースの黒田投手(37歳)がエース級の活躍をしている。
広島時代からの自らを追い込む厳しい姿勢は変わらない。
ジラルディ監督に「ありのままで行け」と励まされたと言う。

 苗の生育は、自分がコントロールできるものではない。
成長に合わせて、世話する、それしかできない。
 師匠は言う。
「適期にすべきことをする。」

( 生命力のままなのである by 農園主 )



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夏休みの宿題
2012/08/19(Sun)
 空手道や剣道などの武道、あるいは、書道、花、茶といった技能の「修行」をする場合、
その過程を3段階に分ける言葉がある。
 「守破離」である。
守=まずは決められた通りの動き、つまり形を忠実に守り、
破=守で学んだ基本に自分なりの応用を加え、
離=形に囚われない自由な境地に至るというもの。
 形をしっかりと身に付けることではじめて、
高度な応用や個性の発揮が可能になるということである。

 師匠から教わるイチゴの栽培技術をどこまで掘り下げて、身につけられるか、
「守」のステージを固めることが、目下の宿題である。

 甥っ子2人が夏休みで遊びに来ていて、ふと、この3文字を思い出した。
自由奔放さは彼らの特権であるが、この子達の将来に対し大人たちは責任を持つ。
だから、厳しい人生を生き抜くための稽古をつけてあげなくてはいけない。
これも相当、大きな宿題である。

( 自分のことでアップアップなのだが by 農園主 )



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ビールよりコーヒー
2012/08/18(Sat)
 鹿野山にあるマザー牧場は、ポレポレ農園からもすぐである。
週末毎に花火大会があることを師匠家族から聞きつけ行ってみる。

 花火大会というと、隅田川や東京湾に見物に行った記憶があるが、
人の多さと車の渋滞で、現場にたどり着くのに一苦労。
挙句、ビルの隙間か、あるいは、人垣の隙間から花火を見たような。。。

 マザー牧場の花火は、丘の下30メートルから打ち上げてくる。
だから、目の前で花火が開き、迫力満点。
人口密度も適度だ。
芝生に敷いたシートで、お隣を気にすることなく、大人数で堪能できる。

 終了後、混雑を恐れて、つい、早歩きで駐車場に向かったが、
スムーズな帰路に拍子抜けする。
せっかちな行動が、恥ずかしいくらいなのであった。

( 山の上で涼しいから、ホットコーヒーが合う by 農園主 )







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フレッシュマン
2012/08/17(Fri)
 「新規就農者 情報交換会」として、
君津地区に新規就農をした人達とこれから就農予定の人達の集まりが、
農協主催で定期的に開かれている。
県・市の行政関係者も参加するので、それらの方々に自らの要望ができる点で、
大変有意義な場でもある。

 ポレポレ農園の補助金承認が異例のスピードで進んだのは、
昨年の会合で関係者の方々にお願いをし、意思統一をしていただいた上で、
猛烈に仕事をしてもらった成果だ。

 今回の会合参加者は、就農者12人。
うち、8人は初参加のフレッシュマンであった。
彼らにアドバイスを求められるが、そんな立場にはない。
ただ、言えるのは、昨年の今頃は、必死でありとあらゆるツテを求めていたということ。
恥も外聞もなく。。。
だから、彼らに今できるサポートは惜しまないつもりである。
 
( 恩送り by 農園主 )






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ミッション・インポッシブル
2012/08/16(Thu)
 施肥の作業は、ポットに固形肥料を置くだけ。
しかし、数が多い(6000ポット)ので、楽ではない。
もっとも、仕事なのだから、大変だとかは言ってられないのだが。。。
時よく、父母と妹・甥が東京から夏休みで遊びにやって来た。
人海戦術のチャンス到来である。
「海に、プール、花火だ~っ」
はしゃぐ中学1年の甥っこに、
どれくらい早起きができるかを昨夜、挑発してみた。
「いつも早起きだよ。7時前には起きるよ」と口をとがらせる彼に
追い打ちをかける。
「6時半くらい?たいしたことないね~」

 今朝5時のこと、
仕事に行く準備をしていると、目をこすりながら甥が起きてくる。
「仕事手伝いにいくよ!」元気な声を出す。
大人たちは、もう寝ていられない。
こうして、施肥作業は、無事片付いたのであった。

( 「仕事に、シャワー、アイスだ~っ」 by 甥っこ瞭太郎 )



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継承
2012/08/15(Wed)
 「67年前、8月5日の夜、
前橋市はB−29の無差別焼夷弾投下により全焼し、
旧制中学一年と小5の兄弟は、降り来る焼夷弾の下を逃げ延び、
明け方になって、焼け跡くすぶる市内へトボトボと戻った。
幸いにして焼け残った我が家で、両親と涙の再会を果たした。

 その日の夕方、広島に新型爆弾が落とされたというニュースが伝わってきた。
後に5日に前橋に落とされる筈であった原爆は天候により、
6日に延期され、広島になったという話であった。
そして、8月15日詔勅が下り、日本人は銃を捨てた。
暑い暑い夏であった。夏になるとつい先日を思う。」

 未経験の世代には、引き継がなければならない義務がある。
やりたいことを自由にできる環境は、必然ではないからだ。

( 全てが今につながっている by 農園主 )



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ホールイン・ワン
2012/08/14(Tue)
 置肥を各ポットに施すことにした。
要は、固形肥料を置くだけなのだが、その実行日は周到な?計算の結果である。

 イチゴは、9月に花芽をつけ(花芽こ)、その後開花し結実する。
これは、「生殖成長」過程に入ることにより実現し、
9月以降の気温の低下がそれを促すのである。
 しかし、そのタイミングで肥料が残っていると、「栄養成長」過程から抜けられず、
自らを成長させようとする作用の方が強く働くため、花芽は分化しない。

 目安としては、花芽分化の20日前から肥料を切ることで、
「生殖成長」過程にスムーズに切り替えられるようにするのである。
 目算では、花芽分化を9月25日前後と考えているので、
9月5日頃には肥料を切りたい。
置肥の効果を20日間とすると、逆算し8月15日前後の施肥となる。

 しかし。。。思い通りにいかないのが現実だ。
天候や水遣り加減などで誤差が出るのは言うまでもない。
「予定は未定」
師匠がよく使う言葉である。

( それでもプロは狙って入れるらしい by 農園主 )



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挿し苗(さしなえ)
2012/08/13(Mon)
 ポレポレ農園の子苗の生育は、順調である。
切り離し終えた子苗からは、ランナーがいまだに勢いよく出てくるので、
予備の苗を採ってみることにした。
挿し苗で。

 根が活着していない子苗は、ランナーを切り離すと自生できないから
すぐに萎れて枯れてしまう。
そこで、ランナーの先を長めに切り、土に挿す。
ストローのようにここから水分の吸収ができ、根が出てくる、らしい。

[写真]鹿沼土に挿し苗をしているところ


 土は、鹿沼土が一番いいと師匠に教わる。
過湿にならないから、病気になりにくいそうだ。
植物の生命力にあらためて感心する。

( 最近、アクエリアス2リットルは軽く飲む by 農園主 )


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そよ風がストレス
2012/08/12(Sun)
 ハウス内での仕事は、意外に涼しい。
遮光ネットと水遣りの蒸散作用で、外よりも結構涼しい。
そこにそよ風が入れば、快適である。
苗にとっても、風による換気は病気の予防になり、見ていても気持ち良さそうである。

 ところが、そよ風に違う一面があるという。
植物にとって、ストレスになるというのだ。(「花づくり園芸」山本忠編)
ストレスといっても「適度な刺激」で、それが丈夫な株に育てる。
植物は、適度な風に揺られると体内に成長抑制ホルモン(エチレン)を生成し、
これが、植物の細胞が縦に伸びるのを抑えるため、細胞は横に太る。
だから、ひょろひょろせずに、がっしりした茎や枝になるという。
ポレポレ農園の順調な苗の生育は、その効果だったのである。

( 周りは田んぼだから、風通しと日当たりは言うことない by 農園主 )
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負けられない試合
2012/08/11(Sat)
 銅メダルを賭けた日韓戦サッカーを早朝に観戦した。
時差が辛いので、この大会初めてのLIVE観戦になる。
健闘を称えるべきなのだろうが、試合は残念な結果であった。

 イエローカードを連発される相手のプレーからは、
兎に角、勝つ、そしてメダルを持ち帰るという気迫があった。
その強い当たりは、竹島問題と重なる。
外務省は、今回の竹島訪問について、
「落としどころを探らないのは、外交ではない」と相手を批判している。
「いい試合にしましょうね、勝敗抜きで」とも聞こえる。

( 女子レスリングに外交をお願いしたい by 農園主 )



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たまご と トウモロコシ
2012/08/10(Fri)
 たまご農家に知り合いがいる。
彼は、おいしいたまごを追求している若い研究家だ。
夏場は、鶏たちの食欲増進のために唐辛子を餌に混ぜる工夫をするらしい。

 「最近は、飼料のトウモロコシが高騰して、
生産コストが上がってます。苦しいですよ。」と彼は言う。
シカゴの先物市場では、史上最高値になっている。
 
 彼は続ける。
「原因は、アメリカが干ばつで不作らしいです。
それから、エタノールの影響も大きいです。」
相場関係者のような解説の後、地に足のついた言葉が出る。
「たまごの値上げですか?
無理ですよ。そんな簡単にいきません。
となりで安く売る人がいれば、それまでですから。」

 エタノールはクリーンエネルギーとして注目されている。
しかし、その原材料であるトウモロコシは「燃料」か「食料」なのか。(英FT紙)
加えて、そこに投機資金が流入している。

 現実には、その影響が見えてこない。
なぜならば、たまご農家を始めとして、
それを全て受け止めている生産者たちがいるからだ。

( その卵かけご飯は、やみつきになる by 農園主 )



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検討会
2012/08/09(Thu)
 君津イチゴ部会の苗の検討会(視察会)があった。本年2回目になる。
いつも通り、師匠の苗をまず手本として見学する。
参加した生産者12人と県の研究員ら5人から「最高の苗」との声。
いつも目標にしている者からすれば、そんなことは当たり前である。
 
 問題は、その後だ。
今回はポレポレ農園の苗も視察対象になったからだ。
親苗で苦労していたころからすれば、いいものになって来ているとは思うが、
何十年もイチゴ作りをしてきている方々の目にはどう映るのか。
はたまた、やさしい口調で手厳しい講評をする研究員の方々にはどう見えるのか。
楽しみと不安で、ドキドキだった。。。
育苗ハウス1号の前に10数台の車が駐まる。

 「いい苗ができているね」
励ましも込もっているであろうが、好評価を皆様からいただいた。
師匠が、いつも以上に優しい笑顔だったことが一番うれしい。

( 最高の監修ですから by 農園主 )



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2012/08/08(Wed)
 アスパラ栽培をされている方のハウスを訪問した。
アスパラは、春に若茎を採るものと聞いていた。
しかし、それだけではない。
今の時期も「立茎(りっけい)栽培」という方法で採るそうだ。
春の収穫後、茎を伸ばし、小さな竹林のように成長させる。
その分化した根から出てくる若茎を夏に収穫していく。
竹林の部分が光合成を行って、若茎の成長を促す仕組みである。
そして、冬には茎を全て刈り取ってしまう。
春の若茎は、それまでに根が蓄えた栄養で出てくるというわけだ。

[写真]パープルアスパラ

 これは、パープルアスパラ。イタリア料理では重宝される食材。
アスパラは肥料を大量に食うので「畑の豚」と言われる。
10a(100㎡)で200トンもの堆肥を入れるという。

( イチゴは肥料1粒に迷う by 農園主 )


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8時15分
2012/08/07(Tue)
 8月6日、昨日は「原爆の日」であった。
証券会社にいた時、普段は冷静沈着な後輩から、
「広島にいた頃は、必ず学校で黙祷していましたけどね。」
と言われ、「ドキッ」とした。
 
 日本人として建国記念日と同じくらい大事な日である。
にも拘らず、頭ではわかっていたとしても、
国民として態度で示していないのはどうか、という主張だ。
 
 ロンドンのニッポン人アスリート達の活躍には心躍る。
忘れてならないのは、彼らの大和魂も歴史の延長線上にある、ということである。

( 今からでも by 農園主 )



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贈る言葉
2012/08/06(Mon)
 「後悔」と「忍耐」によって、自分を変えていく「おおらかな心」を持った人が、
恋愛をはじめるだけでなく、恋愛を継続させ、結婚できる人だ。
脳科学者の茂木健一郎氏が言っている。

 彼はこう解説する。
 「後悔」は、自分を変えるために重要な感情。
相手の欠点を受け入れるには、自分を変えなければならないから。
 「忍耐」は、環境に自分を適用させていくために必要な能力。
ある程度の苦痛に意図的に耐え、やがて苦痛だったものを時には喜びに変えていく。

 年齢を重ねた後に、出会った聡明な二人は、相手を選んだ理由を
「おおらかだから」と言っていた。
脳科学者に言われるまでもなく、本能的にわかっているものらしい。
幸せになる手段を。

( 新郎は、体重が3桁の大台を超える「おおらかさ」もある by 農園主 ) 


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スズメ
2012/08/05(Sun)
 ハウス内に、雀が3羽まぎれ込んでいた。
普段は見かけないのに、最近増えたのには理由がある。
周りの田んぼの穂が、垂れ出したからだ。

[写真]稲穂が垂れ下がっているところ

 こうなると、いっせいに、やってくる。
雀に限らず、鳥の情報伝達力は優れており、ハチダンスのような伝達方法はないが、
夕方に巣である木々に戻った時、健康そうな仲間の隣に集まる。
そして翌日から後を付いて行くのだ。これなら、間違いない。
シンプルかつ効率的な情報伝達方法である。多いときは200羽の大群になる。

 対抗策は、その先頭の1羽に警戒心を持たせる工夫が必要になる。
それが、カカシであり、キラキラ光るテープであり、あるいは、糸を張ったり。。。
しかし、決定的な防除方法はなく、永遠の追いかけっこ、だそうだ。

( それにしても、カカシは なんともユーモアがある by 農園主 )


 
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ベッドとキッチン
2012/08/04(Sat)
 高設栽培用のベッド(ベンチとも呼ぶ)の工事が始まった。
出来上がったベッドには、培土を入れ、9月下旬に定植することになる。
結実した後、イチゴ狩りを楽しんでもらうところだ。

 「高さは、ベッドの前に立って、曲げた腕の角度が直角よりも広い方が
作業負担がかからないよ」
師匠のアドバイスから、90cmとする。

 ちなみに、「身長÷2+2.5cm」
キッチンを選ぶ際に、高さの目安となる計算式なのだそうだ。
低すぎると、前傾姿勢になるため、腰が痛くなる。
高すぎると、肩や腕をあげるため、肩が凝る。
数字は、師匠のアドバイスとほぼ一致するから、流石だ。

[写真]高設ベッドの工事が始まったところ

 ただ、ハウス内の地面を測量したところ、約20cmの高低差があったので、
90cmをレンジの中心に水平を保つと、80cm~100cmのベッドとなる。
80cmは、今の家の台所の高さ、洗い物をしているととても疲れる。
足を開いて時々、洗い物をしているくらい。。。
「作業のし易さが最優先」師匠の奥さんの言葉である。

 結果、85~105cmの高さに決定。

( 台所仕事をするようになっていて良かった by 農園主 ) 


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葉かき
2012/08/03(Fri)
子苗をはさみ続けている。(ランナーを切り離している)
育苗ハウス1号の苗数は6000苗。
折り返し地点を過ぎたところ、もう一息である。

 ランナーをはさむと同時に葉掻き(はかき)をする。
枚数は2.5枚から3枚にすると言ったら、わかりにくいと。

葉かき前
[写真]子苗の葉掻き前

葉かき後
[写真]子苗の葉掻き後

 真ん中の新芽を0.5枚に数えるというわけである。
葉の光合成能力は、新葉が展開後40日~50日でピークに達する。
葉数で言えば、6枚~7枚目になる頃で、結実過程では必要な枚数になる。
今は、そこまで要らない。根をしっかり張らせることが目的だからだ。
葉掻きはそれを促すための作業なのである。

( 少しづつ手も早くなってきたつもり by 農園主 )



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うぬぼれ
2012/08/02(Thu)
 「いい苗ができてるね。」
師匠とトモ子さんが、子苗の様子を見て褒めてくれた。
親苗の世話では、アブラムシから始まり、ハダニにうどんこ病、
そして水と肥料加減に苦労してきたから、その甲斐があったと喜ぶ。
そのまま調子に乗って仕事を続けたら、あっという間に夕暮れ。

[写真]夕暮れの大豆畑


 隣の大豆畑を見ると、播種したばかりの豆から元気に芽が育っている。
そうか、全ては自然が世話している、その恩恵だったのか。

 宇宙飛行士の野口さんが、地球に帰還したとき、
「草と大地の匂いが印象的だった。」
そう話していたそうだ。

( 「調子にのリ過ぎることがある」小学生の通知表に書かれた by 農園主 )




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