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走ること、休むこと
2023/06/04(Sun)
 「はぁ~、つかれたね~」
毎日、帰宅して靴を脱ぎながら
同じことを嫁さんと言っている。

 「でも、仕事ができるって、
  本当に有難いことだよ」

 足の痛みで、先月手術をされ、
リハビリのために今シーズンの
イチゴ作りを休むという
苦渋の決断をされた先輩の言葉である。
40年以上続けてきた仕事を中断するのは、
さぞかし悔しく残念なことと思う。

 我々は2019年の台風の被害で、
1年間休園したことがある。
再建に当時は必死だったが、
振り返れば、先行きへの不安など、
精神的に負担はあったように思い出される。
でも、再建した暁には、
ハウスはパワーアップしたものにしたい。
そして、“あっ”と驚く苺を作ってみたい。
その一念であったと思う。

 彼の言葉通り、
「仕事があり、それができることの幸せ」
それをあらためて感じる。

(必ず復帰できることを信じて by 農園主)


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ヒント
2023/05/30(Tue)
 茨城県潮来市の名人宅を訪れた。
何度も押しかけて、教えをいただいている。
76歳のご主人と奥さま2人で、
当園よりも広い面積を栽培され、
全て直売所で販売している(完売している)。
一度その仕事ぶりを直に拝見したいと
常々思っていたので、お電話したら、
「そろそろ終わりだけど、まだ収穫している」
と言うので、無理を言ってお邪魔した。
ご主人は少々体調がよくないということで、
栽培の相談をした後、
奥さまがパック詰めをしている現場に
案内いただいた。

 「。。。やっぱり凄い、な」
我々との決定的な差は、
苺個体の品質と大きさを識別するスピード。
収穫箱から苺をひとつ手にすると同時に
「行き先は決まっている」。
だから、5~6種類もの異なるパックを
同時並行で“次々と”仕上げていくことができる。

 ちなみに、我々はと言うと、
1パックずつを順番に仕上げていくので、
それに適した苺の粒(サイズ・品質)を
“探して”選んでから詰める。決定的な時間差。

 「 粒をパックに置くときは、
  次の粒を見ていなきゃだめ」

 なのだそうだ。

(まだまだ未熟 by 農園主)


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房総の花
2023/03/17(Fri)
【写真】クラブハウス正面入口に飾ったストックとキンギョソウの花々

 鋸南町で花き栽培を営む仲間から
“ストック”と“キンギョソウ”を
いただいた。うーん、いい香り。
慌ただしいクラブハウスに
オアシス出現という感じ。

 聞けば、この暖かさで生育のペースは
異常に早いそうだ。やっぱり。
お彼岸の需要で花きは高値になるのが、
例年だが、豊作のため値段はどうなるか、
少々不安なところもあるそうだ。

 苺もきっと市場では同様かと。
でも、実はポレポレ苺はこれまで市場に
出荷したことは一度もない。
そこまでの収穫量がないのだが、
自分の目の届かない世界(売り場)に
旅立たせる勇気がないという思いもある。

(過保護かな? by 農園主)

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圧倒の佇まい
2023/01/22(Sun)
【写真】クラブハウス入口のテーブルに飾られた佐久間農園さんのユリ

 ユリが“見事”に咲いている。
南房総の「佐久間農園」さんの花である。
当園は、忙しくて
花を楽しむ余裕がない?と
思われがちだが、
農園入り口近くのテーブルに
嫁さんが飾ったので、
毎日、何度も愛でることができる。
何せ、1日に何度も苺を出荷するので、
その度にこの前を通るからである。

 最初は、蕾だけだったが、
日に日に花が開き、
白、ピンクと色が見えてくる。

 でも、生産された方はこの状態を
ご覧になることはない。
凄い話だと思う。
自分の作品が完成する前に、
値段がつくのだから。
どの段階で、仕事の成否が
見えるのか、とっても興味がある。
同時に、社会からの信頼を
維持し続けていることを
とても尊敬する。

(揺るがない技術 by 農園主)


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贅沢の値段
2022/11/25(Fri)
 船橋市の小川いちご園を
今年も訪れた。
イチゴ農家になるきっかけを
作ってくれたご夫婦で、
直売、宅配の基礎を教わった
恩人である。

 今シーズンの苺の
販売価格について相談をすると、
資材費、燃料費の高騰から、
開園以来20年で初めての値上げを
考えざるを得ないと。
商圏の広い地域とは言え、
我々同様に悩みは深い。

 量(重さ)を減らして、
価格を据え置くという方法もある。
商品の中には、量も減らした上で、
かつ、値上げをしているものもある。
でも、苺のパックは盛ってなければ、
「さみしいでしょ」
同感である。
サービス業の存在意義は、
お客さまに非日常の贅沢感と幸福感を
どこまで供することができるかにある。
「痩せた」モノは、「さみしい」のである。

 帰りに奥さまお手製の
ジェノベーゼソースを持たせてくれた。
「たっぷり」とパスタに合えていただく。

【写真】ジェノベーゼソースのパスタ

(贅沢&幸福感 by 農園主)


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