
今年も近所の貞元小学校2年生50人が
「学区探検」(社会科見学)で、
農園にやって来た。
もちろん、ちゃんと予習をしてきて
いるので、事前に質問も考えてある。
こういうことって、
大人でも意外にできない。
会議の資料も読まずに参加したり、
勉強会でも何も発言せずに帰るとか。
朝の9時から農園では「ハイ」「ハイ」と
元気のいい声とともに全員の手が挙がる。
質問がしたくて仕方がないのである。
当然、こちらも気合が入る。
でも、まずは恒例のこちらからの質問。
「 最初に、みんなに聞きますね。
ポレポレ農園の苺を食べたことが
ある人はいますか?」
「はーい」 という声はまばらで、
2割くらいだったかな。
ちょっと寂しい? いやいや、
まだそれだけのポテンシャルが
あるということでもあり、
頑張り甲斐があるというものだ。
気を取り直して、みんなの質問を聞いていく。
「苺は1日にどれくらいできますか?」
― 毎朝、それぞれの株から2粒ずつくらい
収穫するので、全体では24,000個になりますね。
「へぇー」
「苺はいつが美味しいですか?」
― 冬は甘味が強く、
春は甘酸っぱい味に変わります。
「へぇー」
「練乳をつけた苺とつけないのと
どっちが美味しいですか?」
― 最初はつけないで食べて、
それからつけてみて。
どっちが美味しいかわかると思います。
「へぇー」
大人はいつからこういう素直な気持ちを
なくしてしまうのかと思いながら、
最後の質問は、「農園はいつできたのか」
と聞かれ、2012年だと答えると、
ちょっとざわつく。
2015年生まれのみんなは、
まだ生まれていなかったからである。
(こっちが「へぇー」である by 農園主)