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農を考える (発想の転換について)
2020/02/18(Tue)
 本日付の新聞、農水省の調べでは
この20年間で農家数は半減したとある。
今さら驚く話ではない。

「農家数が急減する中、残った生産者だけで
農地を維持するのは容易でない。
大規模経営の農家は続々登場しているが、
それでも耕作放棄地は増えるだろう。
こぼれ落ちた農地は荒れ地に変わる。」
(日経新聞)

 大規模化?が“日本”の農業の
進むべき道であろうか。
スケールで海外と勝負? まさかである。
我々は世界の中で
とても食味の優れた人種であると思う。
そういう親のもとで育っている。
だから、多少価格が高くとも、
「美味しい」ものを食べたい。
そういう国民だと消費者として思う。
大量生産で安価なものを
決して求めているわけでなく、
勝手に提供されているだけである。

 農水省も問題意識を持っておられる。
先日お話した方も、
「これまでは農地の所有者に
将来のこと(耕作できないこと)を
自覚してもらうことに
主眼を置いてきたが、そろそろ、
担い手(耕作をしていく人)に軸足を
変えていかなければいけない時期だ」
と指摘されていた。

 どうしたら、新しく参入する人達が
増えていくのか。
もはや農業をしていない方々に
その方策など理解できるはずもなく、
新しい担い手にその将来の決定権を
譲るべきではなかろうか。
もし、障害になっている悪習?がある
としたら、そこに農政の出番がある。

(主役は誰か、である by 農園主)

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農を考える ( 都市計画と農業について )
2020/01/18(Sat)
 「スプロール化現象」という言葉がある。
国土の開発を進める上では
大事なキーワードで、
「虫食い」という意味である。
都市計画法は、健全な都市づくりのために、
無秩序な開発を抑制して、
虫食いのような状態にしない
というのがその目的である。
当園の周囲は、何もない田園風景だが、
実は、駅も市役所もある市街化区域から
2キロほどで、こうした市街地から
隣接した田園地帯は、市街化調整区域に
区分されている。
「すぐには市街化する予定のない農地や森林」
という位置づけになる。
この意図は十分に理解できる。
問題は、「都市計画と農業との適正な調整」
にある。

 昨年の台風被害で、
農具を収納したり、パック詰め(出荷調製)
をしていたハウスも倒壊し、
再建は、木造の建物にすることを考えている。
収納していた段ボールなど
全ての資材が被害を受けたので、
壊れないものにしたいと思って。
この決断から、都市計画法との関りが始まる。
農園のある市街化調整区域においては、
建築する建物の使途が厳しく制限される。
「イチゴ農園の農具置場や集荷場所
(収穫いちごの置き場所?)は、
開発許可不要ですが、
パック詰めをする場合は、その建物の
開発の許可が必要になります。」 

???  
県庁の指導である。(法第29条)

 農業は、その農地で栽培し、
収穫したあと、野菜なら水洗いし、
袋詰め(パック詰め)し、出荷する。
このフローはどの作目でも共通である。

 それをどこかで線引きすることに
意味はなく、それが“現実の農業”
であるのだが、国交省と農水省の
管轄領域において、互いの
スプロール化(虫食い)は
厳しく排除されている、
ということのようである。

(融合している政令都市もあり by 農園主)


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農を考える(保険について)
2020/01/16(Thu)
 どんな仕事にも、
ビジネスリスクはつきものだが、
農業の場合は、今回のことが示すように
自然災害への備えは必須である。
まずは、ハウスなどの施設の仕様は、
補強を含めて工夫すること。徹底的に。
その上で、保険に入ること。

「何かあったら、行政が助けてくれる。」
多くの農家がそう思ってきたことだが、
補助金を恒常的に期待することは、
もはや現実的ではない財政状況であり、
事実、今回の補助事業の実行要件として
保険の加入が義務化された。
今後の自然災害には、
「自助努力で再建しなさい」という
農水省からのメッセージであり、
補助金は今回で最後になる?
という見方もある。

 多分、その方向性は
間違っていないものと推察するが、
問題は、国庫が助成する農業用の
共済保険の補償内容と掛け金が
その意図に沿っていないということにある。
ハウスの再構築費用がカバーされない
商品設計、高すぎる掛け金、
そういう現実がある。
保険数理に詳しいわけではないが、
母数を大きくすれば、掛け金の負担が
小さくできることくらいは分かる。
保険の手当てまで踏み込んで
初めて本当の助成事業の仕上げと
なるのではないかと思う。

(両輪が要る by 農園主)

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農を考える(営農の現場とのズレ)
2019/11/15(Fri)
 直売ハウスも再建しなければいけない。
ご来園されたことのある方々はご存知の
あの白いハウスである。
これも全壊してしまった。
収穫したイチゴのパック詰めや凍りいちご、
苺ッスの加工作業をする大事な作業場であり、
同時に皆さまにそれらを提供するための
売り場も備えていた。
ちなみに、後方では機械や資材の
倉庫としても機能していた。

 台風で、この内部のものが被害に
遭ってしまったので、次に再建する時は、
これらを守れるものにしたい、
と思っている。頑丈な建物にしたいと。

 ただ、今回の被災支援の補助金対象には、
“販売施設”が対象にならない。
生産、加工施設に限られることになっている。
残念だ。お金の問題だけではない。
営農の現実と農政がまだまだ符合していない
と実感してしまったからである。
体験型、観光農園という農業の在り方への
理解が、開園当時より進んでいることは
間違いない。
しかし、自作のいちごを自ら販売し、
加工品を作り自ら販売する。
この自然な営農の姿を、
行政の施策と法律に“自然と”
落とし込んでもらえる時代に
早くなればいいと切に願う。

(訴え続けることが肝要 by 農園主)


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農を考える (甘い蜜の使い道)
2019/10/29(Tue)
 「人・農地プラン」
という行政上の施策がある。
不思議な名前であるが、
その目指す方向は、我が国の農政では
重要事項とも言えるもの。
耕作放棄地が、とめどもなく拡大している
ことは、もはや周知の事実であり、
離農をする農家の後継問題は深刻である。
そこで、中間管理機構という政策が出て、
県が仲介をして農地の貸借を促進しよう
というものであったが、残念ながら、
その効果は、極めて限定的なものに
とどまっている。
農業をやめる人と始めたい人を
マッチングさせるということのなのだが、
そこに蜜がなければ、双方のニーズは
なかなか集まってこない。
ましてや、需給関係は
やめる人の方が圧倒的に多いのだから、
耕作放棄地は増える一方である。

 では、どうする?
政府は無策ではない。
地域で耕作できない農地を取りまとめて、
一定割合、中間管理機構に提供すれば
地域に助成金を出す。
新しい耕作者(“担い手”という)には、
プランに参加すれば、
営農開始時の助成金を用意する。
そして、当園の再建のようにハウスを
強靭化する場合には助成の対象にする。
そういう蜜を使って、
情報や人の動きを変えるのは、
善悪の問題ではなく、行政の基本である。
そういう意味では、農地への税制を
変えていくことが、最終手段として
政府の視野にあるのだと思うが、
現段階では、地域全体で将来の
農地問題を考えることにとても意義があり、
その契機になっていることは間違いない。
我々は、そこにまずは集まることが
求められている。
忘れてはいけないのは、
“担い手”ファーストからの
発想でなければ、需給関係は、
悪化の一途をたどるだけということ。
 
(増々厳しくなる自然環境のもとで by 農園主)

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