農を考える(税金の使い方)
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2021/10/20(Wed)
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会計検査院が、農地の集積事業に
対する税金の使い方に 改善すべき点があると指摘している。 休耕農地を中間管理機構 (主体は県庁)が集約して 担い手にまとめて貸し出すと いう仕組みに対するものである。 区画面積を拡大して貸し出すために 畔(あぜ)や暗渠(あんきょ)の 整備に補助金が出ているわけだが、 実際の集積実績が、計画比で 4割は未達になっているとの 指摘である。 税金を無駄にしないための チェック機能はとても有効なものである。 ただ、この問題の本質は、 中間管理機構は、貸し手と借り手を 同時にマッチングさせるという 前提であるのに対し、 「“信頼できる”借り手がいない」という 現実がある。 途中で耕作を投げ出す担い手も 少なくなく、ヘタに貸し出すと かえって農地が荒れてしまう事象を 残念ながらよく見かける。 そういう意味では、 検査院からの未達への圧力は、 自治体には「誰でもいいから貸せ」 という声に聞こえてしまうのではないか、 と心配する。 君津市内においても、 この10年で耕作放棄地だけでなく、 草ボウボウの放棄地予備軍が とても増えてきた。 農地政策と都市計画のすり合わせは、 待ったなしかと思う。 (主力の高齢化は進む by 農園主) |
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ケチな話
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2021/07/05(Mon)
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知的所有権の保護が大事なことは、
周知のことだが、 それは音楽や映画に限ったことではなく、 イチゴの苗についても同じである。 種苗法が改正され、 海外への日本独自品種の苗の流出を 阻止することが目的とされている。 しかし、それは国内での運用も同じ。 苗を販売する免許や栽培する許諾料を 負担することが求められる。 品種を開発した立場からすれば、 当然の権利なのだと思う。 それだけの研究努力と 独創的な発想があったのだから、 我々生産者は、 リスペクトしなくてはいけない。 バレなければいい、 もし、そういう風潮があるとすれば、 どこかのお国柄と同レベルと 恥じなければいけない。 (正々堂々と by 農園主) |
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農を考える ( 生産者の独りよがり 編 )
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2021/05/26(Wed)
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どこの直売所でもよくある話らしいのだが、
売り物である作物の陳列棚を巡って、 生産者間のつばぜり合いがあるそうだ。 同じ作目の生産者間、さらには他の作目との 領土争いであると。 「いいところ」に「広く」並べたいという 欲望?と、各生産者の販売機会の 平等・公平性をどう担保し、 どのようにバランスをとるのか。 “ミクロ”の課題が見える。 ポレポレ苺は、今年初めて、 味楽囲さだもと店に出荷した。 長年出荷してきた他の生産者が多い中で、 新参者にスタート時から 平等の機会を与えてもらえたことは 大変ありがたかったと思う。 前述の課題の判断基準を考えるならば、 「お客さまにお聞きする」 ということかと。 何をお買い求めですか? 生産者間の公平性は、 消費者の審判に委ねられている。 たくさんできたから、たくさん並べたい、 そういう道理は通らないはずである。 農業でも商業でも。 (買いたいものをいつもの棚で by 農園主) |
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