FC2ブログ
自家苗への挑戦(かなみひめの危機から)
2018/11/18(Sun)
~その8 リスク分散編

 先月すでに一度挿し苗を試している。
根は順調にポットの下まで降りて、
無事に成育している。
11月になってから、再度、
ランナーからの挿し苗をした。

【写真】“かなみひめ”の挿し苗

 この時期の方が、太いランナーが出てくる。
株の成育状況がよくわかる時期でも
あるので、子孫の選抜がやり易い。
懸念のタンソ病の保菌リスクについては、
気温が下がっていることで
軽減されているものと推測され、
また、マルチをしていることから、
水跳ねがない点も病原菌が拡散しない
好ましい環境と言える。

 ただ、これから寒くなってくると、
根がしっかりと下ろしてくれるのかどうか
そこが心配ではある。
そういうわけで、時期を分けて
挿し苗をしてみたのだが、
さて、どういう違いがでるのか。

(暗中模索 by 農園主)

この記事のURL | 自家苗への挑戦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
自家苗への挑戦(かなみひめの危機から)
2018/10/28(Sun)
~その7 挿し苗開始編

 “かなみひめ”の来シーズンへの準備として、
親苗を試しに育ててみようと思う。
来年はまだ親苗の供給はあるのだが、
それが最後になるので、まずは試験的に。

【写真】かなみひめの挿し苗

 定植した苗から出てくるランナーの先端に
できる若い苗を選んで、挿し苗をする。
若葉の選定基準は、新葉の展開が2枚以内と
名人たちは口をそろえる。
タンソ病のリスクが小さいとされる。
ただ、学術的な根拠はないようだ。
ランナーを通じてタンソ病は伝染する
ことはないので、あくまでも、
保菌している可能性のある苗の中で、
成育する時間帯が短い方がリスクが小さい
という経験則に基づいてものである。

 ちなみに、ランナーの途中にある「節」で
病原菌は止まるというのは、“ただの伝説”
と研究員の方がおっしゃっておられた、

(同業の皆様へ念のため by 農園主)

この記事のURL | 自家苗への挑戦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
自家苗への挑戦(かなみひめの危機から)
2018/10/20(Sat)
~その6 決意編

 種苗会社からの“かなみひめ”の親苗提供は
残念ながら、来春で終了する。
正式に決まったことが通知された。

 自家苗の栽培について、
これまでの調査から、ウィルス病のリスクは、
将来的に排除できないが、
タンソ病のリスクは、それ自体で
高まるものではないことがわかった。
あの“かなみひめ”を皆様に今後も
楽しんでいただくために、
できるだけの努力をしてみようと思っている。
他人には頼らず、もがいてみようと。
「最終的に信用できるのは、
自分で育てた苗」
そう信じて。

(つづく by 農園主)

この記事のURL | 自家苗への挑戦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
自家苗への挑戦 (かなみひめの危機から)
2018/08/30(Thu)
~その5 アミ室の視察

 植物ウィルス病を排除するためには、
それを媒介する害虫を完全に
シャットアウトすることが必要になる。
いや、それがすべてである。
千葉市にある農林総合研究センターに伺って
実際のアミ室を見学させていただいた。

 鉄骨のビニー ルハウスに
細かい網目(0.4ミリ)のネットが
張りめぐらされており、地面はコンクリで
雑草が生えないようにしてある。
ドアは2重で、前室と呼ばれるスペースが
設置され、入室する場合は、
虫の侵入を防ぐために、
服や道具の取り扱いにも細心の注意を払う。
(虫には、アブラムシ以外に、
コナジラミ、アザミウマを含むが、
ハダニは媒介例がないそうだ。)
予想通り、厳しい基準が要求されていた。

 これを費用対効果の観点から
考えていかないとならないが、
同時に興味深い話を
研究者の方から聞けた。

「15年間イチゴの仕事をしていますが、実は、
イチゴのウィルス病を見たことはないのです。
他の野菜では、よくあるのですが。」
―えっ、なぜでしょうか?

「イチゴの場合、3種類のウィルスが判って
いますが、そのうち2種類に感染しないと
発病しないからかと考えられます。」
―そうなんですね。

(学士論文が書けそうだ by 農園主)

この記事のURL | 自家苗への挑戦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
自家苗への挑戦 (かなみひめの危機から)
2018/08/23(Thu)
~ その4 白い騎士はいるのか?

 ウィルス・フリーの親苗を販売していた
種苗会社が、“かなみひめ”の取り扱いを
止めると一方的に通告してきた。
ことはそこから始まっている。

 フリー苗とは、植物ウィルス病に
かかっていないという意味であり、
生長点の培養によって育てた
苗(メリクロン苗)のことである。
イチゴ農家が恐れる菌の繁殖による
病気(タンソ病)とは別種の話である。
植物のウィルス病は、
イチゴに限ったものではなく、
どの作目にもある病気で、
アブラムシなどの虫を媒介する。
効果のある薬は今のところ存在しない。
少し専門的な話になるが、
生長点培養の苗が、ウィルス・フリーに
なる理由は、ウィルスに浸食された細胞の
増殖ペースよりも、新しい細胞の
誕生ペースの方が速いからだそうだ。
その意味で、生長点培養が有効とされる。

 それ以外にイチゴを守る手段が
もうひとつある。
虫がつかないように苗を守り続けることだ。
特別仕様の部屋(アミ室と呼ばれる)で
保存し続けるのである。
そうすれば、親苗の原種となる株を無病で
保持することができる。
相当厳重な管理が必要になるものと予想
されるが、調べてみる必要がありそうだ。
話はどんどん大きくなってきているような、
そんな気がしている。

(つづく by 農園主)

この記事のURL | 自家苗への挑戦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次のページ>>