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農を考える(営農の現場とのズレ)
2019/11/15(Fri)
 直売ハウスも再建しなければいけない。
ご来園されたことのある方々はご存知の
あの白いハウスである。
これも全壊してしまった。
収穫したイチゴのパック詰めや凍りいちご、
苺ッスの加工作業をする大事な作業場であり、
同時に皆さまにそれらを提供するための
売り場も備えていた。
ちなみに、後方では機械や資材の
倉庫としても機能していた。

 台風で、この内部のものが被害に
遭ってしまったので、次に再建する時は、
これらを守れるものにしたい、
と思っている。頑丈な建物にしたいと。

 ただ、今回の被災支援の補助金対象には、
“販売施設”が対象にならない。
生産、加工施設に限られることになっている。
残念だ。お金の問題だけではない。
営農の現実と農政がまだまだ符合していない
と実感してしまったからである。
体験型、観光農園という農業の在り方への
理解が、開園当時より進んでいることは
間違いない。
しかし、自作のいちごを自ら販売し、
加工品を作り自ら販売する。
この自然な営農の姿を、
行政の施策と法律に“自然と”
落とし込んでもらえる時代に
早くなればいいと切に願う。

(訴え続けることが肝要 by 農園主)


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農を考える (甘い蜜の使い道)
2019/10/29(Tue)
 「人・農地プラン」
という行政上の施策がある。
不思議な名前であるが、
その目指す方向は、我が国の農政では
重要事項とも言えるもの。
耕作放棄地が、とめどもなく拡大している
ことは、もはや周知の事実であり、
離農をする農家の後継問題は深刻である。
そこで、中間管理機構という政策が出て、
県が仲介をして農地の貸借を促進しよう
というものであったが、残念ながら、
その効果は、極めて限定的なものに
とどまっている。
農業をやめる人と始めたい人を
マッチングさせるということのなのだが、
そこに蜜がなければ、双方のニーズは
なかなか集まってこない。
ましてや、需給関係は
やめる人の方が圧倒的に多いのだから、
耕作放棄地は増える一方である。

 では、どうする?
政府は無策ではない。
地域で耕作できない農地を取りまとめて、
一定割合、中間管理機構に提供すれば
地域に助成金を出す。
新しい耕作者(“担い手”という)には、
プランに参加すれば、
営農開始時の助成金を用意する。
そして、当園の再建のようにハウスを
強靭化する場合には助成の対象にする。
そういう蜜を使って、
情報や人の動きを変えるのは、
善悪の問題ではなく、行政の基本である。
そういう意味では、農地への税制を
変えていくことが、最終手段として
政府の視野にあるのだと思うが、
現段階では、地域全体で将来の
農地問題を考えることにとても意義があり、
その契機になっていることは間違いない。
我々は、そこにまずは集まることが
求められている。
忘れてはいけないのは、
“担い手”ファーストからの
発想でなければ、需給関係は、
悪化の一途をたどるだけということ。
 
(増々厳しくなる自然環境のもとで by 農園主)

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農を考える (強風を聞きながら)
2019/10/12(Sat)
 農業界に見識のある方から
メールをいただいたので、
その一部をご紹介。

「今又19号台風が来ています。 
尋ねたところ、埼玉は(ハウスの)
屋根を剥ぐ方はいません。
茨木の鉾田は70%ぐらいの方が
掛けたまま。
栃木県の二宮は70%以上の
面積で外したようです。
昨年の関空対岸のカゴメの
トマトハウス7町歩は倒壊し
廃棄です(再建しても採算取れず)。
天災でやられても、やられても
立ち向かうのが農の生きざまです。
東北の津波、関東の大雪、
熊本の地震、千葉の15号台風、
泣くのは農家、笑うのはハウス業者、
此れが現実です。」

 当園は、15号の経験があるので、
今回、もしハウスがあったならば、
苗が植わっていても
ビニールは全て巻き上げるか、
切るか、剥ぐか、をすると思う。 
そういう意味では、
ハウスのあるべき姿は、
密閉して耐える場合と
巻き上げて逃げる場合と
両方に対応できる仕様が
求められるのではないかと。
それができれば、
農家とハウス業者と関係者みんなが
ハッピーな農業になるはずだと感じている。
そのためには、今を生きる我々が
”本気で考える”ことが未来のために
大事な作業だと、四国の方々から教わった。

(皆さまの無事を祈りながら by 農園主)


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農を考える (大事なお金だから)
2019/08/18(Sun)
 君津の近隣である袖ケ浦市で就農をしたい
と考える人が増えている。
栽培施設への助成金(補助金)が多いという
理由からである。
そもそも千葉県は、県が主体となって
その制度を支えており、
これは全国的にも恵まれた制度であるのだが、
加えて市町村が上乗せして助成をしてくれる。
その金額が大きく異なっている
ということである。
財政状況や農業政策によって、
市町村の対応は異なることは理解できるが、
これが現実である。
トマトやイチゴの施設は、
相当な費用がかかるので、
新しくビジネスを始めたい人には、
当然の経済的行動だと思う。

 そもそも補助金制度の在り方は、
税金の使い道なので、
色々な意見があるところで、
まず落札価格が適正かどうかという点は、
ゼネコン業界の談合がなくならないように
永遠のテーマであろうか。
その手続き方法の証左は、
役所にお任せするしかないのだが、
ちょっと視点を変えると、
「施設の建設後のメンテナンス対応に
満足していますか?」
そういう質問を過去の事例の農家に
追っかけ質問をしたみたらどうだろうか。
それができていない業者は
“やりっぱなし”の無責任体質なので、
入札価格も手続きも怪しいものであり、
果たして今後も大事な税金を支払うに
値する業者なのかどうか、
疑問のある人たちという判断もできる。

(これまでの経験から by 農園主)


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農を考える ( 最先端技術と経験 編 )
2019/08/11(Sun)
 一般企業が農業に参入できる
ようになって、10年になるそうだ。
農地法の改正がきっかけで、
その間に参入した企業数は、
3,000社。(日経新聞)
あれ? 決して多くはない?
課題は収益性にあるのだという。
6年前に参入したスーパーの
“いなげや”では、
「現時点で黒字化のメドは立っていない」
そうだ。
また、昨年のデータによれば
“植物工場”で黒字化できているのは、
わずかに31%。厳しい実績である。

 大量生産によってコストを下げ、
価格破壊によって、市場を寡占していく。
従来の小売業の戦略が機能していないのは、
農作物は、いつも同じ規格のものができず、
したがって、面積と比例して生産量が
増えるものではないからである。

 では、どうすべきなのだろうか?
正解をここで示すほどの大胆さは
持ち合わせていないが、
ただずっと気になっている言葉がある。
地元の大先輩が新人の我々に
いつも声をかけてくれる。
「作物はね、人の足音を聞かせて
あげなければダメだよ。」
そこにヒントがあるような気がしている。

(多分 by 農園主)


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